青少年の約8割が運動不足 WHO、初の世界規模調査
【ジュネーブ=共同】世界保健機関(WHO)は22日、11~17歳の青少年に推奨される少なくとも1日1時間の運動について、約8割が行っていないとの初の世界規模の調査結果を公表した。運動不足は2016年に女子の84.7%、男子の77.6%に上り、WHOは早期の対策が必要としている。
WHOの調査は、01~16年に、146カ国の11~17歳の生徒ら約160万人を対象に実施。日本は含まれていない。運動不足の割合は01年の82.5%から16年には81%と微減したが、常に8割を上回る高い水準となっている。
女子の運動不足の割合が男子より低かったのは、アフガニスタンや南太平洋の島国のトンガとサモア、アフリカのザンビアの4カ国にとどまっており、WHOは「女子が運動を行いやすくする政策が求められている」としている。
16年に割合が最も高かったのは韓国で94.2%、フィリピンが93.4%と続く。男女別では、男子がフィリピンで92.8%、女子は韓国で97.2%に達した。逆に運動不足が最も少ないのはバングラデシュで66.1%で、男女別でも同国が両方で最も少なかった。
青少年期に運動を行うことは、心肺機能や骨や筋肉の成長に有効で、WHOは毎日1時間以上の運動を推奨している。運動はスポーツだけではなく、歩行や体を動かして行う遊び、室内での雑用でも構わないとしている。〔共同〕