BMW、サムスン・CATLとEV電池1.2兆円契約
【フランクフルト=深尾幸生】独BMWは21日、電気自動車(EV)用電池セルをめぐり、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)、韓国・サムスンSDIと総額102億ユーロ(約1兆2200億円)の調達契約を結んだと発表した。EV生産拡大のボトルネックになる恐れがある電池セルを長期確保する狙いがある。

CATLから従来比8割増の73億ユーロ、サムスンSDIから29億ユーロ分をそれぞれ2031年まで調達する。電池セルは自社で組み立て、21年以降に発売するEVやプラグインハイブリッド車(PHV)向けに搭載する。
CATLとは18年夏にすでに40億ユーロ分を契約しており、今回の契約で総額73億ユーロに達する。調達期間は20~31年で、このうち28億ユーロは中国合弁向けに供給する。
自動車大手では独フォルクスワーゲンが25年までに500億ユーロ分の電池を調達する計画を発表している。各社がEV拡大を打ち出すなか、電池の中核部品の需給が逼迫し、生産の遅れやコスト高につながるリスクも懸念されている。