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元世界王者、背水の陣 22日から柔道グランドスラム大阪

Tokyo2020
2019/11/21 17:06
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東京五輪代表選考会を兼ねた柔道のグランドスラム(GS)大阪が22日、丸善インテックアリーナ大阪で開幕する。8~9月の世界選手権覇者は今大会も優勝すれば五輪代表に内定する可能性がある「大阪の陣」。ライバルに後れを取った2番手以降には、元世界王者であっても崖っぷちの戦いになる。

東京五輪の「顔」と目されてきたエースが追い込まれている。2017、18年の世界選手権を連覇し、代表争いで独走状態にあった阿部一二三(日体大)。それが1年前から一転、昨年のGS大阪決勝で丸山城志郎(ミキハウス)に敗れ、それ以降も優勝がない。

阿部一二三(右)は世界選手権準決勝で丸山城志郎に敗れ、直接対決で3連敗。もう後がない。

阿部一二三(右)は世界選手権準決勝で丸山城志郎に敗れ、直接対決で3連敗。もう後がない。

丸山には4月の全日本選抜体重別決勝、8月の世界選手権準決勝と3連敗。前半は果敢に前に出ながら、延長でともえ投げや浮技といった捨て身技に屈する似た展開での敗戦が続いている。屈指の破壊力を持つ担ぎ技の「型」に持ち込めず、切れ味鋭い内股を軸に攻守に強い丸山の柔道に上をいかれている印象だ。

20日には「覚悟を決めて、自分の柔道を100%出して勝ちきる」と不退転の決意を語った阿部一。世界王者の証しである赤ゼッケンを約2年ぶりに外して臨む。

直近5大会負けなしの丸山が今回も優勝を飾れば、試合直後に開かれる強化委員会で代表に内定する可能性がある。阿部一は「もう勝ち続けるしかない。気持ちの緩みは一切なしで初めから全開でいきたい」。世界選手権以上の状態という今回、担ぎ技を信じ自らの道を突き進むか、はたまた秘策で勝負にいくか。対戦を重ねるごとに膨らんだはずの苦手意識を払い去れるかもカギだ。

迎え撃つ丸山は、世界選手権で負傷した右膝靱帯の状態が6~7割と明かしながらも、「こういう状況でも勝ちきることが自分を進化させる。関係なく闘う」と自信に揺るぎはない。阿部一への意識は「全く頭に入っていない」と一気の五輪切符獲得に突き進む。最激戦区の一つと化した階級の「決着」は果たしてつくことになるのか。

朝比奈沙羅(右)は国際大会で安定した成績を残してきたが、代表争いで年下の素根輝にリードを許す。

朝比奈沙羅(右)は国際大会で安定した成績を残してきたが、代表争いで年下の素根輝にリードを許す。

女子78キロ超級で18年世界女王の朝比奈沙羅(パーク24)も苦しい立場だ。17年大会は銀、19年も銅と安定した実績ながら、それ以上に新女王になった19歳の素根輝(環太平洋大)に勢いがある。

直接対決で素根に5連敗しながら、国際大会の成績で上回ってきた。だがそのアドバンテージもなくなった。女子代表の増地克之監督が「一歩リードした」と明言した素根に追いつき、追い越すには、直接対決を制しての優勝しかない。

女子52キロ級で17年の世界選手権を制した志々目愛(了徳寺大職)も背水の陣だ。脚のけがもあり3位に終わった今夏の世界選手権で、阿部詩(日体大)がリオデジャネイロ五輪女王のケルメンディ(コソボ)を準決勝で破って連覇。シニアの国際大会でデビュー以来海外勢に負けなしと非の打ちどころのない阿部詩に黒星をつけることが、五輪行きに望みをつなぐ絶対条件になる。

世界王者の肩書も五輪の門をくぐる免状にならぬ、お家芸ならではの代表レースは佳境に入った。過酷な争いを勝ち抜き、日本武道館へ歩みを進めるのは果たして――。

(西堀卓司)

準備期間 十分に
 全日本柔道連盟は今回、五輪イヤーの春の全日本選抜体重別を終えた時点で代表を選出するリオ五輪までの選考方法を前倒しした。今年の世界選手権とGS大阪をともに制し、直後に開かれる強化委員会で出席者の3分の2以上の賛成を得られれば内定となる。
 代表争いによる選手の心身の疲弊を軽減し、五輪に十分な準備期間を取らせる狙いだ。このほか、来年2月に欧州であるGS2大会までの結果を踏まえ、実績が抜きんでている選手にも内定を与える。ここで決まらない階級は4月の選抜体重別が最終選考会となる。

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