カナダ、トルドー新内閣発足、西部での支持回復狙う フリーランド氏は副首相に

2019/11/21 7:59 (2019/11/21 8:00更新)
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【ニューヨーク=高橋そら】カナダで20日、新たな内閣が発足した。ジャスティン・トルドー首相(47)は側近であるクリスティア・フリーランド前外相(51)を副首相に任命し、与党・自由党への反発が強い同国西部各州や野党との調整を任せる。自由党は10月の議会下院選挙で単独過半数を維持できず、難しい政権運営を強いられそうだ。

カナダのトルドー首相が20日、新内閣を発足させた(オタワ)=ロイター

トルドー氏は同日発表した声明で「中間層の生活を改善し気候変動に対処するため、我々は努力を続ける」と述べた。人種や性別に配慮し、新閣僚の約半数を女性が占めた。重要ポストとされる財務相や法相、国防相はそれぞれ留任した。

フリーランド氏は新設ポストの「副首相兼政府間関係相」に就いた。最大野党・保守党や各州政府との調整役を担う。10月の議会下院選挙で、自由党はカナダ中西部のサスカチワン州やアルバータ州で議席を1つも獲得できなかった。下院議席数は単独過半数に届かず、法案を通すには野党との協力が不可欠だ。交渉手腕に定評のあるフリーランド氏を窓口にすることで政権運営を円滑に進めたい考えだ。

フリーランド氏はトルドー氏が首相に就任した2015年から国際貿易相を務め、17年からは外相として北米自由貿易協定(NAFTA)の後継である「USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)」を妥結に導いた。国民から人気の高い同氏を副首相に任命することで求心力を高めるねらいもある。

石油産業が盛んなカナダ西部では、トルドー政権が進める温暖化対策の連邦炭素税導入やエネルギー開発規制などへの批判が高まっている。10月の選挙後はツイッターで連邦政府からの離反を支持する「Wexit」の投稿が増えた。環境保護を最優先政策とみなす人が多い東部の州との間で溝が深まっている。

対中関係の改善も急務だ。フリーランド氏は今後も副首相として重要な外交問題にかかわるとみられる。カナダメディアによると、次世代高速通信規格「5G」への中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の参入をめぐっては国内の情報機関の間で意見が対立している。同社の参入を認めるかどうかの判断は20年以降になるとの見方が有力だ。

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