コクヨのぺんてる買収、プラスが対抗案 争奪戦に

東京
2019/11/20 17:38 (2019/11/20 19:10更新)
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ぺんてるとコクヨの対立は先鋭化している(東京都内のぺんてる本社)

ぺんてるとコクヨの対立は先鋭化している(東京都内のぺんてる本社)

文具大手のプラスが筆記具大手のぺんてるの株式の買い付けに乗り出すことが20日、分かった。ぺんてるを敵対的に買収する方針を15日に示していた文具国内最大手のコクヨへの対抗案となる。ぺんてる経営陣はプラスの提案に賛同しており、プラスは友好的な第三者「ホワイトナイト」(白馬の騎士)となる。コクヨは20日に買い付け価格の引き上げを発表し、文具大手によるぺんてる争奪戦の構図が鮮明になった。

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ぺんてるが19日から同社株主へ説明の文書の配布を始めた。プラスが設立した合同会社が、1株3500円で12月10日まで買い付ける。プラスは非上場のぺんてるの独立性を守るため、取得割合は発行済み株式の33.4%を上限とする。20%以上集まらなければ買い付けを実行しない。ぺんてるは取締役会でプラスの提案への賛同と、コクヨによる株式取得への反対を決議した。

コクヨは20日、プラスの提案を把握したとして、買い付け価格を従来の3500円から3750円に引き上げると発表した。コクヨの提案は買い付けに上限と下限を設定していない。コクヨはすでにぺんてる株の37.8%を握る筆頭株主で、あと1割強取得できれば過半に届く。

ぺんてるは300人超いる株主のうち従業員持ち株会やOB、取引先など同社経営陣に近く、コクヨの提案に賛同しない株主が一定数いるとみている。プラスの提案に最低でも20%の支持が集まれば、コクヨによる株の過半の取得を阻止できると判断している。

プラスもぺんてるの株主に文書を送り、株の譲渡を呼びかける。プラスは日本経済新聞の取材に「ぺんてるの要請に基づき協議を行っているのは事実」と認めた。

コクヨは15日、持ち分法適用会社であるぺんてるの株式を既存株主から1株3500円で買い取り、議決権比率を現在の37.8%から50%超に引き上げる方針を表明していた。

コクヨは5月にぺんてるの筆頭株主だった投資ファンドに101億円出資して間接的にぺんてる株を保有し、事実上の筆頭株主となった。9月には直接出資に切り替えた。

コクヨが望む業務提携の協議が膠着するなか、コクヨはぺんてるが第三者との提携を進めるとの情報を理由に「裏切り行為」だとして、15日にぺんてるの子会社化を目指すことを表明。ぺんてるは同日夜、「突然、子会社化する方針を明確にしたことに強い憤りを覚える」と反発していた。

ぺんてるの20日の発表によると、コクヨは9月24日時点でぺんてるの株式の37.45%を握っていた。その後、ぺんてるの一部株主から追加取得し37.8%に高めた。コクヨも取得したことを認めている。

プラスは非上場でオフィス家具や文具を手掛ける。連結売上高は2018年12月期で1772億円。ぺんてるをグループ化して、海外展開やネット通販事業の拡大に乗り出したい考えだ。

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