日韓WTO協議、再び平行線 韓国は打ち切りも示唆

日韓対立
朝鮮半島
ヨーロッパ
2019/11/20 5:17
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【ジュネーブ=細川倫太郎】日本が半導体材料の輸出管理を厳格化した措置を巡って、日本と韓国は19日、スイス・ジュネーブの世界貿易機関(WTO)で2回目の協議を開いた。互いの主張は平行線をたどり合意には至らなかった。韓国は協議の打ち切りの可能性も示唆した。韓国がWTOに第一審での審理を要請すれば、日韓の通商紛争はWTOの判断に委ねられる。

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日本からは経済産業省の黒田淳一郎・通商機構部長ら、韓国からは産業通商資源省の丁海官(チョン・ヘグァン)新通商秩序協力官らが出席した。現地時間午前10時から始まった協議は非公開で行われ、午後6時半ごろに終了した。

日韓ともに従来の主張を繰り返した。日本は「軍事転用の可能性のある貨物や技術の貿易を適切に管理するためにとった措置」と述べ、WTO協定違反には全くあたらないと強調した。一方、韓国は「恣意的で差別的」として日本に措置の撤回を要求した。韓国が対抗措置として決めた日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄に関する議論はなかった。

協議に向けWTO本部に入る韓国政府代表団(19日、ジュネーブ)

協議に向けWTO本部に入る韓国政府代表団(19日、ジュネーブ)

今後の予定は決まっていない。韓国は3回目の協議を日本に要請するか、WTOに第一審にあたる紛争処理小委員会(パネル)の設置を要求することができる。協議後に記者会見した丁氏はパネル設置要求について「選択肢の一つ」などと述べた。その上で、「解決できる可能性があるなら協議は続けるが、議論のための議論はしたくない」と話した。

一方、黒田氏は記者会見で「相互の理解は深まった」と一定程度の手応えを強調したが、今後については韓国の対応次第との見方を示した。

韓国は9月11日に日本をWTOに提訴した。WTOの通商紛争解決の手続きでは、まずは2カ国間で解決法を探るルールとなっている。10月に実施した初回の協議で、日韓両国は2回目も開くことで合意していた。

日本は7月に、半導体製造工程の洗浄に用いる液体フッ化水素など3品目について、韓国に輸出する際の審査を厳しくした。液体フッ化水素は日本メーカーが世界シェアの7割以上を握り、韓国の半導体生産へのマイナス影響は避けられない。日本依存をリスクと判断した韓国企業は、既に一部で国内で生産した半導体材料を使うなど代替調達に動き出している。

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