タリバンが米国人ら解放 政府は強硬派幹部釈放
【ムザファラバード=共同】アフガニスタン政府が反政府武装勢力タリバンの最強硬派「ハッカニグループ」幹部ら3人を釈放したのと引き換えに、タリバンは19日、拘束していた米国人とオーストラリア人の大学教員2人を解放した。AP通信などが伝えた。
釈放されたのはシラジュディン・ハッカニ指導者の実弟アナス・ハッカニ幹部ら。地元民放トロテレビによると、18日に釈放され、タリバンが対外窓口事務所を置く中東カタールに移送された。
米国人ら2人は、南部ザブール州のタリバン支配地域で解放されたという。2016年にアフガンの首都カブールで誘拐されていた。
ガニ大統領は12日、幹部らの釈放を決めたと発表。「タリバンとの直接対話に道を切り開くため」と説明していた。
ハッカニグループはパキスタン北西部の拠点からアフガンに越境して攻撃を繰り返しているとされ、国際テロ組織アルカイダとのつながりも指摘される。