海外富裕層向け徳島体験ツアー、2泊3日で120万円

サービス・食品
関西
中国・四国
2019/11/20 2:00
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外国人富裕層向けツアーは阿波おどり体験もできる(徳島市の阿波おどり会館)

外国人富裕層向けツアーは阿波おどり体験もできる(徳島市の阿波おどり会館)

海外の富裕層に徳島で特別な体験をしてもらう――。徳島県東部地域の観光活性化を目指すイーストとくしま観光推進機構は来春、外国人観光客を照準に2泊3日で120万円のツアーを企画した。阿波藍の文化と歴史をテーマに、この地域でしかできない豪華な体験メニューをそろえた。伸び悩む徳島の観光消費額を増やす起爆剤につなげるのが狙いだ。

海外富裕層向けに徳島の観光地を巡る現地発着ツアーは県内では初めて。日程は2020年3月11~13日。販売は地元旅行会社、エアトラベル徳島(徳島市)が担当し、富裕層を顧客に持つ海外の旅行会社などと連携して参加者を募集する。

主に対象として考えているのは欧米やオーストラリアからの観光客だ。最少催行人数は10人で、最大でも10組20人。「日本に2~3週間滞在する外国人観光客に、そのうちの3日間を徳島で過ごしてもらう」(同機構の協議会の田村耕一会長)ための受け皿とする。

「ゴールデンプラン2020」と名付けたツアーは「藍で始まった阿波文化を現代によみがえらせる」をコンセプトとして、通常では体験できないプログラムを多数組み込んだ。徳島には藍染めの原料となる「すくも」の商売で栄えた歴史がある。かつて藍商人が好んだ料亭文化の体験や阿波人形浄瑠璃の鑑賞を通じて、外国人観光客に徳島の歴史と文化を感じてもらえるようにした。

ツアーでは藍染め体験もできる(徳島県藍住町の本藍染矢野工場)

ツアーでは藍染め体験もできる(徳島県藍住町の本藍染矢野工場)

藍染めでは江戸時代から伝わる「天然灰汁発酵建てによる本藍染」という伝統技法を現在も使い続ける本藍染矢野工場(徳島県藍住町)で、参加者全員がバンダナを染める体験をする。工程では世界的に著名な藍染め師、矢野藍秀氏が立ち会って指導をする予定だ。

大塚国際美術館(徳島県鳴門市)は全館貸し切りで観覧できるようにしたほか、バチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂を原寸大で再現した同美術館内のホールで弦楽奏を聞きながらのディナーショーをセットした。

徳島は外国人観光客が少なく、観光消費額も低迷している。観光庁の18年調査によると、インバウンド(訪日外国人)の1人1回あたりの旅行消費単価は3万3600円と、香川県(5万1600円強)、高知県(4万4900円)に比べても少ないのが実情。魅力的な観光資源はあるが「お金を使う場所がない」ことが課題とされてきた。

同機構の勇寿憲専務理事は「徳島が世界のハイエンドトラベラーに認知されることで、多くの旅行者があこがれる地域になる」と狙いを語る。また「これが地域の人たちの誇りと自信につながってもらえれば」と話す。

同機構では今回のツアーを実施した後は参加者の意見などを踏まえ、新たな体験プログラムを追加して1年に1度のペースで富裕層向けツアーを企画する考え。今回のツアーに盛り込まれた個別の体験プログラムを主体にしたツアーが企画・販売されるといった動きにつながることも期待している。(長谷川岳志)

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