犯人性巡り中間論告 福岡母子殺害、検察・弁護側対立

九州・沖縄
2019/11/18 18:52
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福岡県小郡市で2017年6月、母子3人が殺害された事件で、殺人罪に問われた元県警巡査部長の中田充被告(41)の裁判員裁判の公判が18日、福岡地裁(柴田寿宏裁判長)であった。これまでの争点を整理する中間論告と中間弁論が行われ、中田被告が犯人かどうかを巡り、検察と弁護側の主張が対立した。

事件を巡っては、凶器や事件の目撃情報など直接的な証拠がなく、中田被告は逮捕時から一貫して無罪を主張。公判では複数の鑑定人による死亡推定時刻の分析やスマートフォンの動作記録など間接的な証拠の検討が中心となった。

検察側は中間論告で「3人の死亡推定時刻に中田被告が事件現場となった自宅におり、第三者が侵入した形跡はない」と説明。「一晩中3人と同じ寝室で寝ていた」とする同被告の主張に対しても「寝ていたとしても犯行に気づかないのは不自然で、犯人であるのは明らかだ」と述べた。

一方、弁護側は3人の遺体の死後硬直や死斑などの検討が不十分だとして「死亡推定時刻は断定できていない」と反論。現場から第三者の指紋やDNAが検出されていないとする検察側に対し「住んでいた4人のものすらほとんど検出されておらず、第三者侵入の可能性を否定し得ない」とした。

殺害動機について検察側は「夫婦仲が悪く鬱憤をためていた。パチスロに興じるなど子どもへの愛情も希薄だった」と指摘。弁護側は「妻からの暴力や暴言に怒ったことはなく、夜は子どもの面倒も見ていた」とし、動機はないと主張した。中田被告は「多くの証拠が私を犯人と思わせるのは理解しているが、捜査を見直して犯人を捕まえてほしい」と話した。

12月2日に量刑に関する論告と最終弁論がある。

起訴状によると、中田被告は17年6月5日深夜から6日未明、自宅で妻の由紀子さん(当時38)と長男の涼介君(同9)、長女の実優さん(同6)の首を絞めて窒息死させたとされる。

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