洪水メール未登録56自治体 国管理河川のシステム

2019/11/18 18:28
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国管理の河川の洪水情報を携帯電話やスマートフォンの緊急速報メールで住民に自動送信する国土交通省のシステムに、対象自治体の1割弱に当たる56市区町が登録していないことが18日までに各地方整備局への取材で分かった。独自配信する避難情報との重複を避けるためなどが理由。よりきめ細かく情報発信をすると断った自治体もあるという。

国交省によると、住民の自主避難を促すため、2016年に運用を開始。対象は国管理の河川109水系で浸水の可能性がある自治体で、今年6月現在、716市区町村が登録している。危険な高さまで水位が上昇したときや堤防からあふれたときに、携帯電話会社を通じて住民に配信する。

同省河川計画課は「独自で情報発信している自治体も多いのは承知している。今回の災害を受け、メールが必要かどうかを各自治体に問い合わせたい」としている。

全国の8地方整備局と北海道開発局によると、未登録は22都道府県の36市1区19町。沖縄県には対象河川がない。

台風19号の被災地では、水戸市などが未登録。同市は避難勧告などの情報を加えたメールを独自配信しており、担当者は「水位だけ配信されても避難情報がなければ住民が困る」と説明。河川が氾濫した宇都宮市は「市でも同様の情報を配信しており、重複すると受信者がメールを見ない恐れがある」としている。

10月の豪雨で被害が出た千葉県酒々井町は「(対象の)利根川が決壊しても水の到達まで時間がある。危険がないのに配信されると町民が混乱する」と登録しなかった。

台風19号では、緊急速報メールを待たずに避難情報を出した登録自治体もある。那珂川と久慈川の堤防決壊で広範囲が浸水した茨城県常陸大宮市は、配信前の10月12日午後9時50分に流域の地区に避難指示を出した。担当者は「できるだけ早期に避難を促した。メールは参考にしなかった」と話している。〔共同〕

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