国産スパコン「富岳」試作機、省エネ性能で世界一に
富士通と理研が開発、2021年にも運用開始

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科学&新技術
2019/11/18 23:00
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富士通は18日、理化学研究所と共同開発した最先端のスーパーコンピューターが、省エネ性能の国際ランキングで1位になったと発表した。2021年にも運用を始める国産スパコン「富岳(ふがく)」の試作機で、少ない消費電力で効率的に計算できる設計が評価された。

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スパコンの性能は世界の専門家の評価に基づいて年に2回、国際的な順位が公表される。計算速度を競うランキングのほかに、省エネ性能を競う「グリーン500」などがある。富士通などのスパコンは今回、省エネ性能で首位を獲得した。

対象のスパコンは、富士通が富岳向けに開発したCPU(中央演算処理装置)を768個搭載した試作機だ。10月に富士通の沼津工場(静岡県沼津市)に設置された。消費電力1ワットあたりの計算回数が168億8000万回だった。

富岳は8月に停止した国産スパコン「京(けい)」の後継機。官民合わせて約1300億円を投じ、富士通と理研が共同開発し、21年にも運用を始める計画だ。現在、理研の神戸市の拠点への設置準備を進めている。

スパコンは材料や薬の開発、防災や気象予測など様々な分野で使われている。シミュレーション(模擬実験)などの膨大な計算を得意とするが、消費電力も大きい。近年、計算速度のランキングでは米中が上位を独占しているが、富士通など日本勢は省エネ性能で優れた性能を示している。

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