新潟市西区で2018年5月、下校中の小学2年の女児(当時7)が連れ去られて殺害された事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われた小林遼被告(25)の裁判員裁判公判が18日、新潟地裁で開かれ、被告人質問があった。弁護側から遺族への気持ちを問われた小林被告は「癒えない傷(を負わせ)、不自由な思いをさせてしまった。本当に申し訳ありません」と謝罪した。
女児の首を絞めた理由については「声を出していたので気絶してもらおうと思った」と説明し、殺意を改めて否定。一方で「私の身勝手な行動で死なせてしまった」と述べ、深々と頭を下げた。
公判では13日に証人として出廷した女児の父親が「あまりに非道過ぎて言葉が見つからない。死刑でも家族の気持ちは収まらない」と訴えた。
主な争点は殺意の有無や強制わいせつ致死罪の成否。検察側は「首を5分以上絞めた」として殺意があったと指摘しているのに対し、弁護側は殺意はなく、わいせつ行為もなかったとして、傷害致死罪のみが成立すると主張している。〔共同〕