近視専門の治療センター本格始動 子どもの進行予防も
東京医科歯科大学病院

医療・健康
科学&新技術
2019/11/18 11:26
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東京医科歯科大学病院(東京・文京)は、最先端の知見に基づき近視患者を治療する「先端近視センター」を5月に設立し、11月から本格稼働させた。子どもの近視の進行予防や病的状態の治療、中高年以降の目の合併症による失明予防など、近視に関する全ての段階の患者を対象にする。学齢期の子どもを中心に増加する近視に対して、総合的な予防や治療体制の構築を目指す。

東京医科歯科大学医学部付属病院は近視の進行を抑制し合併症を治療する「先端近視センター」を設立した(東京・文京)

東京医科歯科大学医学部付属病院は近視の進行を抑制し合併症を治療する「先端近視センター」を設立した(東京・文京)

2018年度の文部科学省学校保健統計調査によると、裸眼視力が0.3未満の小学生の割合は約9.3%、高校生では約39%と過去最高となった。50年には全世界の人口の半数が近視に、1割が強度近視になるとの推計もあり、国際的な問題となっている。

同センターには、子どもを対象にした近視の発症予防や進行の抑制、眼内コンタクトレンズなどによる矯正、目の病気の合併症による近視治療を専門にする3部門を設けた。

子どもを対象には、点眼薬や就寝時に装用するコンタクトレンズなどを使った最新の近視治療を進める。点眼薬は国内での薬事承認に向けた臨床試験(治験)を始めた。目に入る光の明るさや読書の際の本との距離などを測れるウエアラブル端末などで進行や治療に関係する環境要因も調べ、治療として確立させていく。

成人に対しては、進行が続く近視や合併症の治療を手がける。軽度の近視であっても中年以降に緑内障や網膜剥離など、失明につながる合併症を発症するリスクが上がるという。レーザーを用いて網膜など目の内部を調べるOCT(光干渉断層法)検査装置などを使って目の強膜の厚みなどを測定し、合併症の予防や早期診断、治療をする。

同大病院は40年以上前に、強度近視の専門外来を設立し、治療経験も豊富。大野京子センター長は「蓄積した知見なども生かして進行が続く病的近視などになるリスクを小児期から調べたい」と語る。

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