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NBAの「キング・ジェームズ」 ワインのごとく復調

スポーツライター 杉浦大介

米プロバスケットボールNBAの「キング・ジェームズ」が完全復活へ――。ロサンゼルス・レイカーズのスーパースター、レブロン・ジェームズが今季は絶好のスタートを切った。開幕直後から体調の良さを感じさせ、11月10日までの5試合中4戦でトリプルダブル(得点、リバウンド、アシストなど3つのカテゴリーで2桁以上をマーク)を達成。現在10勝2敗と西カンファレンスの首位を快走するチームを引っ張っている。

今季は絶好のスタートを切り、体調の良さを感じさせるレブロン・ジェームズ=USA TODAY

「(成功の要因は)ワインを飲んでいること。(良いワインは)年月がたつにつれて良くなっていくものなんだ」

8日のマイアミ・ヒート戦後、そんなしゃれた言葉で自らの好調ぶりを表現した。実際に来月で35歳になるにもかかわらず、ジェームズは近年最高ともいえるハイレベルのプレーでファン、関係者を驚かせている。

その背景には、今季にかける思いの強さがあるのだろう。長く「リーグ最高の選手」と目されてきたジェームズも、昨季はケガで27試合を欠場し、実に14年ぶりにプレーオフ進出を逃した。リーグ屈指の名門レイカーズへの移籍1年目で、周囲の期待に応えることはできなかった。

NBAベストプレーヤーの称号も、すでにヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、カワイ・レナード(ロサンゼルス・クリッパーズ)といった、より若い選手に譲り渡したとの声が多く聞かれる。

そんな周囲の見方に刺激を受けたか、今季のジェームズは特にディフェンス面でただならぬ意気込みが感じられる。

ジェームズ(左)は守備でもチームを引っ張る=USA TODAY

「守備でチームを引っ張ってくれている。レブロンのディフェンスに対する責任感は私たちにとっても大きなサプライズになっている」

フランク・ボーゲル・ヘッドコーチ(HC)のそんな言葉通り、守備での動きは過去数年と比べて明らかに精力的だ。ジェームズ自身も「最高のディフェンシブチームになっていきたい」と公言しており、現在のレイカーズは守備の良さを示すディフェンシブレーティングでもリーグ1位。このままいけば、レブロンにとっては2013~14年シーズン以来となるオールディフェンシブチーム(守備のオールスターチーム)入りも可能性が高い。

今オフにチームに加入したオールスター通算6度出場のビッグマン、アンソニー・デイビスとジェームズの間にケミストリー(化学反応)が生まれているのも大きい。今季のNBAは優勝の本命不在といわれているが、守備の良いチームはやはり強く、ジェームズとAD(デイビスの愛称)という強力コンビが君臨するレイカーズが、有力な優勝候補として浮上しそうな気配だ。

ジェームズ(右)とアンソニー・デイビス(左)という強力コンビがチームに君臨する=AP

ワインのように成熟した「キング」のプレーから、今後も目を離すべきではない。30歳代も半ばにして再び頂点に近づけば、ジェームズの輝かしいキャリアに新たに大きな勲章が加わることは間違いない。

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