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山形大、ペルーで新たな地上絵を発見 AIも活用

山形大学は15日、南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」の現地調査で新たに143点を発見したと発表した。人間や動物の形をした地上絵で、最も大きいものは全長100メートル以上だった。今回は日本IBMと共同で人工知能(AI)も活用。AIが示した複数の地上絵候補をもとに、現地調査で地上絵1点を発見することにも成功した。

坂井正人教授らの研究チームが高解像度の航空データやドローン(小型無人機)を活用し、大量の地上絵を発見した。地上絵は儀礼目的のほか、山の斜面に描かれたものは歩行者が道標として使っていたとみられる。

今回の調査では初めてAIも活用。地上絵を学習したAIが提示した500点の地上絵候補の中から、山形大が現地調査で人型の地上絵1点を確認した。坂井教授は「AIでなければ分からなかった地上絵。(地上絵の)分布図を作り、保護につなげるための研究を大幅に加速できる」と期待している。

山形大と米IBMワトソン研究所は9月に学術協定を結んだ。日本IBMの久世和資・執行役員最高技術責任者は「今後は量子コンピューターも使い、新しい発見の加速につなげたい」としている。

山形大は2004年から地上絵の研究を始め、12年にはペルーのナスカ市に研究所を設立。15年にはペルー文化省と地上絵の保護や研究に関する特別協定を締結した。現地には鉱山関係の作業場などがあり、未発見の地上絵が破壊される恐れがあるため、地上絵の分布図作りを急ぐ考えだ。

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