社長が社員の実家訪問、家族に支援感謝 プロアシスト
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関西タイムライン
2019/11/18 7:00
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2013年に韓国・釜山を訪問。後列左から2人目が生駒社長、4人目が元さんの母、6人目が元さん

2013年に韓国・釜山を訪問。後列左から2人目が生駒社長、4人目が元さんの母、6人目が元さん

学校の先生が生徒の家庭を訪ねるのが「家庭訪問」。ソフトウエア・制御機器開発のプロアシスト(大阪市)では生駒京子社長が社員の実家にやってくる。

対象は関西以遠出身の社員。海外も例外ではなく、2013年には韓国出身の社員、元成美さんの母と話すために釜山を訪れた。

生駒社長が元さんの仕事ぶりや会社への貢献を報告し「ありがとうございます。これからも応援してください」と話す。元さんが照れくさそうに通訳する。1人で訪日した娘を心配していた母も安心し、感謝の言葉を返した。面談後は元さんの家族や社員らが食卓を囲んで談笑した。

「社員が仕事に集中できるのはご家族の支えがあるから」と考え、15年ほど前から毎年夏に家庭訪問をしている。強制ではなく、生駒社長が「来年どう?」と社員に持ちかける。帰省を促す効果もある。

国内では長崎や鹿児島などを訪問した。社員が生まれた時からのアルバムを祖父母が見せてくれたこともある。外国人社員が10人おり、来年の訪問先は中国になりそうだという。

関西圏に住む家族とは毎月1回、大阪府八尾市の体育館で開くスポーツ・レクリエーションなどで交流する。毎年7月の天神祭には北浜の高層ビルにある本社を開放し家族ぐるみで花火を見物。社員旅行にも家族が参加する。社員が互いの家族を知っており、家族のために休暇を取る際などに職場の理解を得やすい。

創業者である生駒社長の経営理念は「多様性を尊重する大家族主義」。約240人の社員を貴重な人生の時間を共有する"家族"ととらえ、自分はその"親"だという。実際の家族と会社という疑似家族を重ね合わせ、家庭と仕事の両方を充実させようとしている。

商品事業部・システム開発課で働く元さんは「社長の家庭訪問はうれしかったし、家族も良い思い出だと言ってくれる」と話す。同社は「社員が助け合い、支え合って成長できる会社」だと感じている。

生駒社長は親として厳しさも忘れない。3年前には年齢給を廃止し「チャレンジ制度」を導入。社員が自ら設定した課題への挑戦を社内の審査委員会が評価し昇格の合否を決める。等級が上がらないと給料も上がらない。「家族を守るためにも本気で挑む人に報いる仕組みにした」(生駒社長)という。

(塩田宏之)

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