駆け込み需要0.9兆円、民間試算 前回増税前の4割

2019/11/15 21:21
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10月の消費税率引き上げ前に発生した駆け込み需要は前回増税(2014年4月)前の4割程度の規模にとどまったようだ。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏の試算によると、今回の増税前6カ月に生じた駆け込みは0.9兆円。前回の2.2兆円より小さいため、10月以降の反動減も小幅になるとみられる。

駆け込み需要をモノの種類別にみると、斎藤氏の試算では家電や自動車などを含む耐久財が前回時の1.2兆円に対して0.6兆円と半分にとどまった。耐久財は増税直前に購入する人が増えたが、前回ほどの勢いはなかった。衣料品や家具など半耐久財の駆け込みは今回0.2兆円で、前回時(0.8兆円)よりかなり小さかった。

食品や日用品など非耐久財の駆け込みは0.1兆円で、前回時の0.3兆円の3分の1程度だった。今回の増税では飲食料品に軽減税率が導入され、税率が8%に据え置かれた。大型スーパーなどで食品のついで買いは見られたようだが、大量に買い込む動きは広がらなかった。

10月以降については消費の底堅さを示すデータも出てきている。JCBカードの購買データを金融データ会社のナウキャストが加工した「JCB消費NOW」によると、10月16~31日の名目消費額は前年同期と比べて1.3%減にとどまった。業種別にみるとネット通販が6.4%増、外食が0.5%増と堅調だ。

政府が増税後の消費刺激策として10月に始めたキャッシュレス支払いによるポイント還元事業は、想定を上回って利用されている。還元額は1日当たり平均11.5億円で、政府が当初見込んでいた10億円より多い。増税後の消費マインドを一定程度下支えしているとみられる。

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