台風19号で墓標30流れたか 御巣鷹、無残な姿で冬閉山

2019/11/15 10:10
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乗客乗員520人が亡くなった1985年の日航ジャンボ機墜落事故の現場「御巣鷹の尾根」(群馬県上野村)で14日、尾根の管理人黒沢完一さん(76)が中腹の「スゲノ沢」に入り、犠牲者の墓標約180のうち約30がなくなっていることを確認した。10月の台風19号で付近の小川が増水し、流されたとみられる。無残な姿の中、尾根は14日に冬の閉山に入った。

台風19号の影響で崩落した「御巣鷹の尾根」の登山口に向かう村道(14日、群馬県上野村)=共同

石や木でできた墓標が並ぶスゲノ沢には、台風の影響で流された登山道の鉄製の手すり、小川に架かっていた鉄製の橋、多くの木や石などが散乱して覆いかぶさっていた。黒沢さんは、がれきをどかしながらなくなった墓標を捜したが、見つからなかった。85年の事故後に犠牲者の遺体や遺品が見つかった場所に立てられたプレートもなくなっていた。被害を免れた墓標は閉山に向け清掃し「冬の間、寂しくないように」と造花を並べた。

黒沢さんは報道陣に対し、台風後に被害を心配した遺族ら約50人から電話を受けたことを明かし「ご遺族を思うと涙が出る。時間ある限り墓標を捜し一つでも多く見つけたい」と誓った。

尾根の登山道や、登山口に向かう村道も土砂崩れで埋まったり、崩落したりしており「尾根復旧は何年もかかると思うが、一日でも早く遺族が安心して来てもらえるよう努力したい」と語った。

〔共同〕

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