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イタリア政府が非常事態宣言 高潮でベネチア8割浸水

【ジュネーブ=細川倫太郎】イタリア政府は14日、「水の都」として知られる北部ベネチアで高潮による大規模な浸水被害が発生したことを受け、非常事態宣言を発令した。最高水位は187センチメートルに達し、市内の8割以上が浸水した。伊政府は被害を最小限に食い止めるため対策を急ぐ考えだが、歴史的建造物やホテルなど観光産業への打撃は深刻になっている。

14日夜に開いた閣議で、復興支援に向け即時に2000万ユーロ(約24億円)の財政援助も承認した。コンテ首相は13日に現場を視察した後、「私たちの国の心臓部に打撃を与えた」と述べた。

ベネチアでは大雨など悪天候が続いていた影響で12~13日、記録的な高潮が発生した。ベネチア当局によると、1966年(194センチメートル)に次ぐ観測史上2番目に高い水位となった。観光客が集まるサンマルコ広場など広範囲にわたって浸水し、サンマルコ寺院は円柱などが深刻な被害を受けたもようだ。ベネチアのブルニャーロ市長は「気候変動が原因」と指摘し、被害は数億ユーロにのぼるとの見通しを示した。

英BBCなどによると、感電などで少なくとも2人が死亡した。今後、数日は不安定な天候が続きそうで、被害はさらに拡大する恐れがある。

海抜が低いベネチアは例年、秋~冬に季節風などの影響で高潮が発生し、街がしばしば冠水する。近年は温暖化による海面の水位上昇も原因と指摘する声も増えている。ベネチアでは浸水被害を防ぐため2003年から可動式の防波堤を作るプロジェクトが進行中だが、汚職や建設費の高騰で計画は大幅な遅延を余儀なくされている。

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