ダイムラー、管理職10%削減 22年までに人件費約1600億円削減

自動車・機械
ヨーロッパ
2019/11/15 0:48
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【フランクフルト=深尾幸生】独ダイムラーは14日、管理職の10%削減などを柱とするコスト削減策を発表した。2022年までに人件費を14億ユーロ(約1670億円)減らすほか、原材料費や在庫を見直し、電動化対応で増える投資をまかなう。電動化対応のための費用は利益率を毎年1%押し下げ、20年と21年の業績は厳しくなるとの見通しを示した。

ダイムラーはEV・PHV拡大に投資がかさむ(写真はEVコンセプト車「EQS」)

ロンドンで開いた投資家向け説明会でオラ・ケレニウス社長は「売上高がもっと伸びると想定したが現在の状況は誤算だった」とコスト削減の必要性を強調した。

管理職のほか間接部門の人員を減らす。対象となる人数は明らかにしなかった。独メディアは管理職で1100人と報じたが、ケレニウス社長は認めなかった。

売上高営業利益率に相当するEBIT(利払い・税引き前利益)の利益率は、一時費用などを除いたベースで19年見通しが乗用車部門で「5%以上」だが、20年は「4%以上」と実質減益になるとした。車台数削減や在庫圧縮など一連の対応を進め、22年にようやく19年見通しを上回る計画を示した。

20年から部分的に導入される欧州連合(EU)の二酸化炭素(CO2)排出規制では、ダイムラーは新車が排出する平均CO2を19年見通しから約3割減らす必要がある。ハードルは非常に高そうだが、ケレニウス社長は電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売を増やすことで「規制値に近いレベルに減らせる」と述べた。

22年までに20車種のEV・PHVをそろえる。20年は販売台数の最大9%、21年は同15%に達するとみている。一方、ガソリンやディーゼルなどの内燃機関車は25年以降大幅に開発を縮小する考えを示した。

自動運転車の開発についても方針変更を示唆した。ケレニウス社長は「(無人自動運転の)ロボットタクシーは市街地での実用化は当面は現実的ではない」と述べ、高速道路上やトラックの自動運転に経営資源を振り向ける考えを示した。

ダイムラーは11月から持ち株会社としてのダイムラーの傘下で、乗用車とバンの「メルセデス・ベンツ」、トラックとバスの「ダイムラー・トラック」、金融や移動サービスの「ダイムラー・モビリティー」の3つの事業会社が独立運営する体制に変わった。

投資家の間ではトラックの売却や上場の観測が絶えないが、ダイムラーのハラルト・ウィルヘルム最高財務責任者(CFO)は「現在の資本構成を変える考えはない」と否定した。

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