半導体大手のキオクシア(旧東芝メモリ)は14日、車載向けとして業界最大となる記憶容量512ギガ(ギガは10億)バイトのフラッシュメモリーを開発し、同日サンプル出荷を始めると発表した。メモリーを制御する半導体の「コントローラー」と一体化した組み込み用途の製品で、自動運転や電動化といった「CASE」に向けた需要の拡大へ対応する。
これまで16~256ギガバイトだったラインアップに512ギガバイトを加える。高速規格の「UFS」を採用。データ寿命の延長や、高温対応といった車載向けの機能を搭載する。大容量フラッシュメモリーはこれまでスマートフォンやデータセンターでの活用が中心だったが、大量のデータを活用するCASEへの対応をにらみ車載用途の拡大が期待されている。
(龍元秀明)