検索サービス「ヤフー」を展開するZホールディングス(ZHD)とLINEは14日、経営統合に向けた協議を進めていると明らかにした。ライバル関係にあった両社を結びつけたのは、米グーグルなど「GAFA」と呼ばれる米巨大IT(情報技術)との競争に単独では勝てないとの危機感だ。まず国内で「1億人経済圏」を握る対抗軸を作る。ただ、GAFAの規模は圧倒的で、その背中は遠い。
統合交渉が本格化したのは今夏の会談からだった。ZHD社長の川辺健太郎氏とLINE社長の出沢剛氏は、幹部陣を交えて都内のホテルで事業提携の可能性について会合を重ねた。いつしか、統合に向けた協議に発展していった。
ヤフーの川辺健太郎社長
両社はそれぞれ、親会社のソフトバンク、韓国ネイバーとも統合の可能性を話し合った。9月には、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長とネイバー首脳が会談して統合方針が固まり、孫氏は「ソフトバンクグループとして、統合で生まれるプラットフォームを支援する」と確約した。
LINEの出沢剛社長
孫氏と川辺氏がLINEに資本提携を呼びかけたのは今回が初めてではない。数年前にも孫氏は…
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