香港デモ、ビジネスに影響 交通妨害で出社困難も

香港デモ
習政権
2019/11/14 18:18
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【香港=木原雄士】政府や警察に対する抗議活動が続く香港で、ビジネスへの影響が深刻になってきた。デモ隊は14日早朝から各地で道路や鉄道の線路に物を投げ入れるなどして交通を妨害した。九龍半島と香港島を結ぶトンネルの1つが通行できなくなり、複数の地下鉄駅も利用できない状態が続いた。大手金融機関では従業員に自宅勤務を認める動きが相次いだ。

14日昼、金融街の中環で政府に抗議する市民=ロイター

14日、数千人が香港島中心部で抗議した=AP

平日のデモは4日連続。14日昼には多くの欧米の金融機関が拠点を置く香港島の中環(セントラル)で、数千人の会社員らが路上に集まり「香港人は反抗せよ」などと叫んだ。ほどなく重装備の警察官が集まり、オフィス街は物々しい空気に包まれた。近くで働く30代の女性は「落ち着いて仕事をする状況ではない」と話す。

香港政府は14日朝に出した声明で、雇用主に日中の交通状況などを勘案して、従業員に柔軟な働き方を認めるよう求めた。予告なくデモが始まり通勤に影響が出る事態が頻発しているためだ。欧米の投資銀行や大手会計事務所は状況に応じて出社時間を遅らせたり自宅勤務にしたりする措置を取った。

香港警察によると、11~13日の3日間の逮捕者は650人を超えた。強引な取り締まりが強い反発を生み、学生らは徹底抗戦の構えを崩していない。デモ隊と警察の衝突が激しくなり、催涙弾があたったとみられる15歳の少年が重体になるなどけが人が増えている。

公共放送の香港電台(RTHK)は林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が13日夜に政府幹部を集めて緊急の会議を開いたと報じた。香港政府は幼稚園や小中高校などすべての学校を14日に続き、15~17日も休校にすると発表した。週末の夜間外出禁止令を検討しているとの見方も浮上していたが、香港政府は14日、これを否定した。

金融市場の懸念も高まってきた。香港の代表的な株価指数であるハンセン指数は14日に続落し、約1カ月ぶりの安値を付けた。デモが激化した11日以降の下げ幅は5%近くに達した。地下鉄運営の香港鉄路(MTR)や、不動産大手の株価が大きく下がった。

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