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スルガ銀行が中計 新規不動産融資、ピークの3割に

スルガ銀問題
金融最前線
2019/11/14 20:00
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経営再建中のスルガ銀行は14日、2025年度までの中期経営計画を発表した。投資用不動産向け融資を引き続き柱にしつつも、手元資金の乏しい会社員らに購入資金を大量供給するモデルを転換する。22年度時点で新規融資額はピーク時の3割、最終利益も2割弱まで減る。一連の不正融資で失った信頼回復に向け、規模を追わない姿勢を鮮明にした。

経営再建に向けた中期計画を説明するスルガ銀行の有国三知男社長

経営再建に向けた中期計画を説明するスルガ銀行の有国三知男社長

計画は19~22年度と23~25年度の2段構えで、「ミドルリスク・ミドルリターン」の事業モデルへの転換を掲げる。スルガ銀行の高収益を支えてきたのは、副収入狙いの会社員らへの高い利回りでの投資用不動産向け融資だ。ただ高収益の裏で審査書類の改ざんや契約書の偽造といった不正行為がまん延していた。

22年度の投資用不動産向け融資の新規実行額として見込む1200億円は、ピーク時の15年度(4000億円強)の3割となる。14日に静岡県沼津市で記者会見した有国三知男社長は「無理をせず慎重な取り扱いをしていく」と強調。軸足を会社員から富裕層に移し、従来より利回りもリスクも低い融資に切り替えていく考えを示した。

既存の融資が焦げ付くリスクに備える費用が高止まりすると想定していることもあり、22年度の連結純利益はピーク時(16年度=426億円)の2割弱の70億円まで減る計画だ。

市場運用も強化する。スルガ銀は従来、預金をほぼ不動産融資に振り向けてきたため、余った資金を国債などの有価証券で運用する必要性は薄かった。ただ不正融資に伴う信用不安で預金が流出した18年は換金可能な有価証券が少ないことが弱みとなり、綱渡りの資金繰りが続いた。

新規融資の圧縮に伴う余剰資金を有価証券運用に振り向けて、融資の焦げ付きと市場運用のリスクのバランスをとる。スルガ銀の筆頭株主は10月、創業家から家電量販大手のノジマに代わった。有国社長は「企業価値の向上につながるものであれば検討していく」と述べ、今後もノジマに限らず幅広く資本提携を含む連携先を探す考えを示した。

同日発表した19年4~9月期の連結最終損益は159億円の黒字だった。不正が横行した投資用不動産向け融資の焦げつきに備えて巨額の引当金を積んだ前年同期は1007億円の赤字だった。引当金の費用が減り黒字転換した。不正融資問題の影響で流出が続いていた預金残高は9月末時点で3兆1649億円と、6月末より231億円増えた。

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