前法相疑惑、捜査ヤマ場に 検察が事情聴取

2019/11/14 16:47
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【ソウル=鈴木壮太郎】韓国検察は14日、曺国(チョ・グク)前法相を事情聴取した。曺氏と親族を巡っては娘の不正入学や不透明な株式投資などさまざまな疑惑が浮上し、すでに夫人や実弟が逮捕されている。検察が曺氏本人の事情聴取に踏み込んだことで、一連の疑惑を巡る捜査はヤマ場を迎えている。

 韓国の曺国前法相(聯合=共同)

韓国メディアによるとソウル中央地検は同日、被疑者として曺氏を呼び、午前9時35分から聴取を始めた。聴取は非公開で、曺氏は地下駐車場から庁舎に入り、報道陣の前に姿を現さなかった。曺氏は黙秘権を行使しているという。

聯合ニュースによると、検察は曺氏の夫人が昨年1月に2次電池メーカーの株式を他人名義で購入した事実を曺氏が知っていたかを集中的に追及したもようだ。

夫人が株式を購入した当日、大統領府民情首席秘書官だった曺氏は夫人の口座に5000万ウォン(約460万円)を振り込んだという。このお金が株式投資に使われることを曺氏が知っていた場合、公職者倫理法の直接投資禁止規定に違反するという。

曺氏の夫人は娘の受験に有利になるよう、ソウル大での虚偽のインターン証明書を志願校に提出した容疑も問われている。曺氏がそれに関わっていたかなども聴いたもようだ。

一連の疑惑はいずれも曺氏や親族が社会的地位を利用し、不当に特恵を享受したというものだ。公正公平を訴え、検察改革の先頭に立っていた曺氏の親族が恩恵にあずかっていたことへの社会の反発は強く、曺氏は10月14日、法相辞任に追い込まれた。

今後の焦点は検察が曺氏の逮捕状を請求するかだ。容疑が多岐にわたるため、検察は複数回の聴取で判断する方針とみられていたが、曺氏が黙秘していることで、捜査は難航も予想される。

野党は曺氏の聴取を材料に文在寅(ムン・ジェイン)政権たたきに腐心する。保守系の自由韓国党は14日が日本の大学入試センター試験に相当する大学修学能力試験の日だったこととからめ「曺氏をかばう大統領府と与党は受験生と保護者、国民に顔向けできるのか」と批判した。

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