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国産針葉樹合板の生産量 10年で1.5倍
輸入合板減少、非住宅向け需要増で

住建・不動産
2019/11/15 11:30
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国産針葉樹合板の生産量は伸びている

国産針葉樹合板の生産量は伸びている

住宅の壁に使うスギなどの国産針葉樹合板の生産量が過去最高を更新している。2018年の生産量は309万立方メートルと10年間で1.5倍に増加。19年も最高ペースだ。東南アジアの広葉樹を使う南洋材合板の供給が減る一方、木造住宅で耐震性を高めるなど用途が広がった。国の国産木材の利用振興策もあって公民館など非住宅向けも拡大し、国産材へのシフトが加速している。

農林水産省によると、国産針葉樹合板の18年の生産量は308万8139立方メートルと17年比0.8%増加。3年連続で過去最高を更新した。19年も1~9月で236万4092立方メートルと前年同期比2.2%多く、最高ペースが続いている。

国産針葉樹合板の生産増の背景には、主力だった輸入合板の減少が大きく響いている。

15年ごろまで国内市場は輸入品が約6割を占め、その大半が南洋材を使った合板だった。だが、主産地のマレーシアやインドネシアで近年、環境保護意識の高まりから伐採量の制限などが相次ぎ、南洋材合板の輸入量は大きく減った。

貿易統計によると、合板の18年の総輸入量は292万3056立方メートル。11年の366万立方メートルをピークに減少傾向が続き、11年比では20%少ない水準まで落ち込んだ。

この結果、国産針葉樹合板の生産量は16年に輸入量を上回り、その後もシェアを伸ばしている。

住友林業資源環境事業本部の片岡明人技師長は「(世界的に重要度が増している)環境問題の観点や国産材の積極的な活用の動きから、国産針葉樹合板への切り替えが進んでいる」と指摘する。

合板は家具やコンクリートを固める基礎工事用など用途は幅広いが、耐震補強の観点などから住宅・建築物向けで採用が広がっている。

新設住宅の6割を占める木造の戸数は18年度が約55万戸。リーマン・ショック後の09年度に44万戸に落ち込んだが、00年代半ばとほぼ同水準だ。

阪神大震災の教訓を踏まえた00年の建築基準法改正で耐震性が求められるようになり、柱と柱の間に合板をはめこむといった形で住宅1戸あたりの合板使用量が増えた。

さらに東日本大震災や熊本地震をきっかけに、より強度の高い分厚い合板のニーズが高まった。日本合板工業組合連合会(東京・千代田)の川喜多進専務理事は「壁などに貼る構造用合板は10年前には厚さ9ミリが主流だったが、現在は12ミリに変わっている」と話す。

実際、壁などに使う構造用合板は9割、床板に使うフロア台板も3割が国産材に切り替わった。

国産材の利用を促す国の政策的な後押しも一因だ。10年に公民館や幼稚園など公共施設への木材利用を促す法律が施行。木造建築物に占める公共建築物の割合は17年度に13.4%と10年度に比べ5.1ポイント上昇した。「公共施設は床面積が広い分、使う合板の量も増える」(合板メーカー)

課題もある。長期的には人口減で新設住宅の需要は減る。今後は新たな需要を開拓していく必要がある。国産合板メーカーが狙うのが、唯一輸入合板が9割のシェアを持つコンクリート型枠用合板だ。南洋材を使った輸入合板は水分に触れても狂いが少なく、耐久性に優れる。国内合板メーカーは技術改良を重ねシェア獲得を目指す。

(能勢美季)

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