米高官「トランプ氏、政敵調査を優先」 ウクライナ疑惑

2019/11/14 10:57
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【ワシントン=中村亮】米議会下院の情報特別委員会は13日、ウクライナをめぐるトランプ大統領の不正疑惑について公聴会を開いた。証言したウィリアム・テーラー駐ウクライナ米代理大使は、トランプ氏がウクライナ支援よりもバイデン前副大統領の不正調査を優先していると別の米高官が話していたと証言した。トランプ氏が2020年大統領選で野党・民主党有力候補のバイデン氏を攻撃するため、ウクライナを利用していたとの認識を示した。

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13日の公聴会では、テーラー氏とジョージ・ケント国務次官補代理が出席した。ウクライナ疑惑をめぐる公聴会は今回が初めて。民主党はトランプ氏の弾劾訴追を検討しており、公聴会は米国民の間で不正疑惑の関心を高める狙いがある。来週にかけて計11人が公開証言に応じる予定だ。

テーラー氏は駐ウクライナ大使館職員の話として、ソンドランド駐欧州連合(EU)大使がトランプ氏に直接電話していたと証言した。電話でトランプ氏は「調査」について質問し、ソンドランド氏は「ウクライナは進める準備ができている」と応じた。調査とはバイデン氏の息子が役員を務めていたウクライナのガス会社への捜査とみられる。トランプ氏は電話前日、ウクライナのゼレンスキー大統領にバイデン氏の調査を直接要請していた。

ソンドランド氏は大使館職員に対し、トランプ氏は「(ウクライナよりも)バイデン氏の調査を気にかけている」と話したという。テーラー氏はトランプ氏の側近が軍事支援や首脳会談開催の見返りにバイデン氏の調査を要請していたと証言した。

トランプ氏は13日の記者会見で、ソンドランド氏との電話について「覚えていない」と語った。一方、トランプ氏への大口献金者としても知られるソンドランド氏は20日の公聴会に出席する。

証人のケント氏もトランプ氏の顧問弁護士ジュリアーニ氏がウクライナ政府に対し「政治的動機に基づく調査」を働きかけていたと証言した。

民主党のアダム・シフ情報特別委員長はトランプ氏の見返りの要求が「収賄罪」にあたる可能性を指摘する。合衆国憲法は収賄罪を大統領弾劾の根拠にあげており、民主党はトランプ氏が見返り要求に直接関与した裏付け作業を急ぐ。

米議会下院の公聴会で証言するウィリアム・テーラー駐ウクライナ代理大使(13日、ワシントン)=AP

米議会下院の公聴会で証言するウィリアム・テーラー駐ウクライナ代理大使(13日、ワシントン)=AP

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