米大統領選、民主党見えぬ本命
クリントン・ブルームバーグ両氏に出馬観測

トランプ政権
2019/11/13 18:00 (2019/11/14 7:46更新)
保存
共有
印刷
その他

【ワシントン=永沢毅】ヒラリー・クリントン元米国務長官(72)は12日、2020年米大統領選への出馬について「絶対にないとは言わない」と述べ、排除しない考えを示した。民主党の候補指名争いは中道派の本命と目されていたバイデン前副大統領(76)の支持が伸び悩み、他の中道候補も出馬を探っている。クリントン氏の発言は本命不在で深まる混迷ぶりを映し出す。

英BBCのラジオ番組で語った。クリントン氏はトランプ大統領に苦杯をなめた16年大統領選について「自分が大統領になっていたらどうなっていただろうといつも考えている」と発言。20年大統領選への出馬の是非を問われると「とても多くの人から(立候補するようにと)大きな圧力を受けている」と待望論が強いことを認めた。「今のところ、その計画はない」としながらも「絶対にないとは絶対に言わない」と可能性を否定しなかった。

クリントン氏はかねて出馬に意欲があると伝えられていた。中道派の候補ではマイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長(77)も出馬を検討している。出馬に必要な手続きを進めているとされ、同氏のスポークスマンも事実関係を認めた。

クリントン、ブルームバーグ両氏は民主では穏健な政策を志向する中道派に位置づけられる。両氏の出馬論が取り沙汰され、本人の意欲とともに伝えられているのは同じく中道派の代表格であるバイデン氏の失速と軌を一にする。

同氏は息子ハンター氏がトランプ氏のウクライナ疑惑に絡み同国のガス企業の役員を務めていたことが明らかになっており、トランプ氏から攻撃されている。同氏の弾劾調査が進むにつれてバイデン氏への打撃も無視できなくなりつつある。左派のウォーレン上院議員(70)の伸長もあり10月上旬には長らく維持していた世論調査での支持率トップの座を譲った。

11月初旬には中道派で一時は若手の有望株として期待を集めていたベト・オルーク前下院議員(47)が撤退を表明した。

一方、米モンマス大学が12日に発表した世論調査によると、インディアナ州サウスベンド市長のブティジェッジ氏(37)のアイオワ州での支持率は22%と、8月調査に比べ14ポイントも上昇。バイデン氏(19%)、ウォーレン氏(18%)らをおさえてトップに浮上した。同州は20年2月に全米のトップを切って民主党の党員集会が開かれる重要州と位置づけられている。

民主の主流派には、ウォーレン氏ら左派は本選でトランプ氏に勝てないとの見方が根強い。左派がめざす国民皆保険や大学の授業料無償化は社会主義的な色彩が強く、ミシガンなど勝敗を左右する中西部の激戦州では支持の広がりが期待できないとみられるためだ。

クリントンとブルームバーグ両氏は過去に大統領選に出馬したり、立候補を探ったりした経緯があり、70歳を超える年齢もあってどこまで支持を広げられるかは疑問符がつく。米メディアによると、ブルームバーグ氏は予備選の皮切りとなる2月の党員集会への参戦を見送り、多くの州の予備選が集中する3月の「スーパーチューズデー」に集中する戦略を描いているとされる。

党内ではこうした手法への批判だけでなく、結果的に中道派のバイデン氏の足を引っ張るにすぎないとみられており、出馬に否定的な見方が大半を占める。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]