原子力規制委員会の更田豊志委員長は13日の記者会見で、東北電力女川原子力発電所2号機(宮城県)の安全審査で、事実上の合格証となる「審査書案」について、「順調にいけば2、3週間で示せるのではないか」との見通しを示した。合格すれば、東北電の原発で初めてとなる。
安全審査の議論はほぼ終了し、規制委は審査書案のとりまとめに入っている。合格しても、再稼働には地元自治体の同意や安全対策工事の完了が必要で、2020年以降になる見通しだ。
11年の東京電力福島第1原発事故後、日本では全ての原発が順次運転を止めた。事故の反省を踏まえてできた新規制基準に合格した原発は再稼働が認められている。女川2号機が合格すれば、全国では16基目となる。大震災で被災した原発では日本原子力発電の東海第2原発(茨城県)に次いで2基目。
再稼働には地元同意などのハードルがあり、合格済みの15基中、再稼働にこぎ着けたのは9基にとどまっている。