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米ソーファイ、ネット経由の学生ローン借り換えで急成長

米ロサンゼルス郊外で2020年の完成に向け建設が進む屋外競技場。28年の五輪開会式の会場になる予定もある新たなランドマークの命名権を9月に獲得したのが、インターネット経由での学生ローン借り換えサービスで急成長するユニコーン(企業価値10億ドル超の未上場企業)、米ソーシャル・ファイナンス(ソーファイ)だ。

創業は2011年。米スタンフォード大学の学生だったマイク・キャグニー前最高経営責任者(CEO)らが同大学の約40人の卒業生から200万ドル(約2億1000万円)の資金を集め、100人近くの学生に平均2万ドルの資金を貸し付けたのが始まりだ。

ネット経由で融資を仲介するソーシャルレンディングの新興企業は米国でも多いが、ソーファイはその中でも「HENRYs(High Earners, Not Rich Yet)」と呼ばれる高学歴・高収入の若年層に照準を絞った。会員向けに就職や転職のためのキャリア支援もしており、借り手の返済能力を高めることで平均的な学生ローンに比べ金利を低く抑えている。

15年にソフトバンクグループが出資するなど、有力なフィンテック銘柄として知られる。アンソニー・ノトCEOは命名権獲得を「全国レベルに会員を広げる絶好の機会になる」と息巻く。

業績は開示していないが、19年9月時点でサービスの会員数は80万人に上るという。19年5月にカタール投資庁などから約5億ドルを調達した際には、事前の企業価値として43億ドルの評価を受けた。

ただ、スタートアップ特有のガバナンス(企業統治)の危うさを指摘する声もある。17年には幹部社員によるセクハラ疑惑などを理由に、キャグニー前CEOが退任に追い込まれた。

米国の「ミレニアル世代」(1981~96年生まれ)は他の世代よりも多額の学生ローンを抱える一方、既存の銀行サービスに不満を抱えているとされる。ソーファイは学生ローンの借り換えサービスを足がかりに、資産運用や住宅ローンなどにも事業を拡大中。企業文化の規律を高め、会員のニーズに幅広く応えることができれば、銀行に取って代わる存在となる可能性もある。(シリコンバレー=白石武志)

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