はやぶさ2、小惑星を出発 1年かけて地球帰還へ

科学&新技術
2019/11/13 10:43
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小惑星「りゅうぐう」に着陸する探査機「はやぶさ2」のイメージ=池下章裕氏・JAXA提供

小惑星「りゅうぐう」に着陸する探査機「はやぶさ2」のイメージ=池下章裕氏・JAXA提供

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」を出発したと発表した。18日ごろにりゅうぐうの重力圏を脱出し、12月3日以降に「イオンエンジン」を本格的に起動させて地球への帰還を目指す。約1年かけて地球付近までたどり着き、2020年11~12月に小惑星の石や砂が入ったカプセルを地上に届ける見通しだ。

はやぶさ2は13日午前10時すぎ、りゅうぐうの高度20キロメートルの待機地点を離れ、地球への約8億キロの帰路に就いた。18日ごろにはりゅうぐうの重力が及ぶ65キロ圏内を脱出する予定。1年以上起動していなかったイオンエンジンを12月2日まで試運転し、3日以降に本格的に加速を始める。

はやぶさ2の責任者を務めるJAXAの津田雄一プロジェクトマネージャは12日の記者会見で「この1年半、我々の生活の中心にりゅうぐうがあった。このまま離れていいのか、寂しい感じもする」と心境を語った。

はやぶさ2は18年6月にりゅうぐう付近に到着し、数々の成果を上げてきた。りゅうぐうへの着陸には2度にわたって成功。人工的につくったクレーター(くぼ地)付近に19年7月に着陸した際には、小惑星の地中にあった砂などの採取に世界で初めて成功したとみられる。

探査機はやぶさ2が小惑星りゅうぐうを出発したことを確認したときのJAXA管制室(相模原市)=JAXA提供

探査機はやぶさ2が小惑星りゅうぐうを出発したことを確認したときのJAXA管制室(相模原市)=JAXA提供

小惑星の地中は宇宙線や太陽光の影響を受けにくく、地表に比べて岩石や砂はあまり劣化していない状態にある。太陽系が生まれた46億年前の痕跡が残るとされ、地球に持ち帰れば太陽系の成り立ちを探るための貴重な手がかりになる。

石や砂が入ったカプセルは地球近くではやぶさ2から切り離し、初代はやぶさと同じくオーストラリア南部の砂漠に投下させる計画だ。カプセルは大気圏に秒速12キロで突入、高度約10キロでパラシュートを開いて速度を緩め着地する。カプセルの表面は最高でセ氏3000度に達するが、内部は50度以下に保たれる。

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