EU、貿易優遇巡り報告書 対カンボジア 人権念頭に

2019/11/12 22:05
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【ブリュッセル=竹内康雄】カンボジアへの貿易面の優遇措置を続けるかどうかを検討している欧州連合(EU)の欧州委員会は12日、予備的な報告書を同国に送付したと発表した。優遇措置を続けるかどうかなど報告書の具体的な内容には触れていない。カンボジア政府に人権保護や政治活動の自由を認めるよう求めているとみられる。

自宅軟禁を条件付きで解かれたカンボジアの野党指導者ケム・ソカ氏=AP

EUはカンボジアに、武器以外の全品目を無関税でEUに輸出できる「EBA協定」を適用しているが、EUは人権状況などを問題視して2月から適用取りやめを視野に調査を進めている。最終的には2020年2月に結論を出す予定で、今回はその前段階の評価報告書をカンボジア政府に送った。同国政府に1カ月以内に返答するよう求めている。

欧州委は発表文で、対象国で人権などに深刻で組織的な侵害があればEBA協定は中断できると説明。野党指導者への政治活動を制限していることなどを念頭に改善を求めたようだ。

EUは11日発表した声明で、カンボジア政府が同国の野党指導者ケム・ソカ氏の自宅軟禁を条件付きで解除したことを「正しい方向への第一歩だ」と評価する一方、政治活動ができるよう「完全に自由になることを期待する」と主張していた。

カンボジアの野党指導者のうち亡命中のサム・レンシー氏は帰国を目指している。12日には、訪問中のマレーシアのクアラルンプールで記者会見し、自身の帰国時期について「カンボジア政府とEUの交渉次第だ」と述べた。カンボジア政府はサム・レンシー氏が帰国すれば身柄を拘束する方針だが、同氏はEUの優遇措置の取りやめを回避するため、容認することに期待感を示した。

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