江戸時代の地図で街の歴史と魅力を感じて――。東京都千代田区は区内の全世帯を対象に、現在の区域にあたる江戸時代の地図の配布を始めた。地図は江戸末期の1856年(安政3年)当時を復元したもので、中央に江戸城、周りに大名屋敷などの名称が描かれている。同区は「自宅が誰の跡地にあるのかなどを見比べて楽しんでほしい」としている。
地図は59センチ×84センチほどの大きさで、基本的には区民が配布の対象だ。現在、全世帯に郵送しているほか、これから転入してくる人にも渡す。地図には最後の将軍である一橋(徳川)慶喜や桜田門外の変で暗殺された井伊直弼などの名前が載っており、誰の屋敷が現在のどの場所にあったのかが分かるようになっている。
元号が令和となり、新しい時代になったことを機に区の歴史と魅力を伝えたいと、同区在住の職員が発案した。