池袋暴走、元院長を書類送検 過失致死傷の疑い

2019/11/12 5:00 (2019/11/12 23:28更新)
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乗用車が暴走し母子が死亡した事故(4月、東京都豊島区)

乗用車が暴走し母子が死亡した事故(4月、東京都豊島区)

東京・池袋で4月、乗用車が暴走し母子が死亡した事故で、運転していた旧通産省工業技術院の飯塚幸三・元院長(88)が当時、ブレーキを操作した形跡がないことが12日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁はブレーキとアクセルの踏み間違いが事故原因と断定し、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の疑いで同日に書類送検した。

書類送検容疑は4月19日午後0時25分ごろ、豊島区東池袋の都道でブレーキと間違ってアクセルを踏み続け、2回の赤信号を無視して横断歩道へ暴走。自転車に乗っていた松永真菜さん(31)と長女、莉子ちゃん(3)をはねて死亡させ、同乗の妻を含む9人を負傷させた疑い。同庁は飯塚元院長の起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。

飯塚元院長の車は当時、左カーブから現場の直線道路に入るところで左側の縁石に接触したが、停車せずに急加速し、約150メートルを直進した。当時のスピードは現場の制限速度(時速50キロ)を大きく超え、時速90キロ台後半で横断歩道に突っ込んだという。同庁は縁石との接触で元院長が気を動転させた可能性があるとみている。

飯塚元院長は事故当初の事情聴取に対し、「ブレーキペダルを踏んだがきかなかった」などと車両の不具合を主張した。警視庁は車に搭載されたドライブレコーダーや周辺の防犯カメラを解析。6月には元院長の立ち会いの下で現場を実況見分し、当時の状況について解明を進めてきた。

捜査関係者によると、ドラレコの映像では飯塚元院長の車が現場の直線道路で減速する様子はなく、目撃証言などからも車のブレーキランプの点灯は確認できなかった。メーカーの協力で実施した検査でも車の異常は見つからず、同庁は元院長がブレーキとアクセルを踏み間違えたと判断した。

元院長は事故で胸部を骨折し入院した。同庁はドラレコの映像などの証拠を早期に押収したことや元院長の健康状態などを踏まえ、証拠隠滅や逃走の恐れが低いと判断。5月中旬に退院した後も任意で捜査を続けた。元院長は6月の実況見分後の事情聴取で「アクセルとブレーキを踏み間違った可能性もある」と自らの操作ミスに言及した。

事故現場付近での実況見分(6月、東京都豊島区)

事故現場付近での実況見分(6月、東京都豊島区)

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