福島銀・加藤社長「経営改善、弾みつけたい」 SBIと資本・業務提携

金融機関
北海道・東北
2019/11/11 19:05
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福島銀行は11日、ネットで証券などを幅広く手掛けるSBIホールディングスとの資本・業務提携を発表した。同日記者会見した福島銀の加藤容啓社長は「マイナス金利の長期化で貸出金利息収入の伸びが見込めない中、金融商品の販売などで経営改善に弾みをつけたい」と語った。人口減少なども厳しい経営環境の背景にあり、ネット金融大手との提携に活路を見いだした形だ。

11日、SBIHDとの業務資本提携を発表した福島銀の加藤社長(福島市)

11日、SBIHDとの業務資本提携を発表した福島銀の加藤社長(福島市)

資本・業務提携で、SBIは福島銀による第三者割当増資に応じ、約11億円を出資。出資後は、SBIが筆頭株主となる。今後は福島銀にSBI側から社外取締役一人を招くほか、2020年1月をメドに郡山市内にSBIグループの金融商品などを販売する共同店舗を開設することにしている。

会見で加藤氏は「社長就任後に進めてきた金融商品販売による手数料ビジネスを強化し、顧客や地域の資金需要にも対応したい」と話した。SBIの森田俊平専務は「提携を通じて地域経済の活性化に貢献したい」と語った。

中小零細企業を主な取引先としてきた福島銀は、01年に融資先の業績悪化などが響き、自己資本比率が1%台まで低下。自己資本の充実のため、金融庁が早期是正措置を発動し、約150億円の第三者割当増資を行うなどして、切り抜けた。

その後、原発事故による東京電力からの賠償金などにより、潤沢な資金を持つ企業が増えたことに加え、マイナス金利政策による貸出金利息収入の減少、人口減少などによるマーケットの縮小が深刻に。

有価証券の含み損の減損処理や、店舗の土地・建物に関連する損失を計上したことなどにより、18年3月期には7期ぶりの最終赤字に転落した。このため、県内のトップ行でライバルでもある東邦銀行の証券子会社の社長だった加藤容啓氏が新社長に抜てきされ、加藤氏が詳しい手数料ビジネスを武器に、経営改善に取り組んできた。

その後、19年3月期は黒字を確保したものの、貸し出しや運用の利益から預金者に渡す利益などを差し引いた「総資金利ざや」が19年3月期にマイナスに転落するなど、本業での苦戦が続いていた。

東北の地銀各行、冷静な声目立つ 福島銀・SBI提携
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