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実力100%発揮 ラウンド・メンタル・テクニック(上)

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2019/11/20 3:00
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ヨッシー まず、「グラウンディング呼吸法」について説明します。様々なリラックス法の中で深呼吸は簡単にできてとても効果の高い方法ですが、「グラウンディング呼吸法」はその深呼吸に瞑想(めいそう)の要素を加えた私のオリジナル呼吸法です。人間は緊張したり恐怖を覚えたりすると本能的に呼吸が浅く息も速くなります。また、よく「浮足立つ」というように焦りがあるとふわふわして地に足が着かなくなります。「グラウンディング」はこの「浮足立つ」状態を解消して「地に足を着ける」といった意味を持っています。ゴルフはスポーツ競技ですから単純に緊張を解くだけでは不十分で、集中力アップや心の平静も重要です。それを同時に行えるのが「グラウンディング呼吸法」です。

──いいですね。

ヨッシー 通常の深呼吸は肺で行いますが、それよりも深い呼吸は「腹式呼吸」です。「腹式呼吸」のイメージとしてはおなかから息を吸い上げる感じで行います。おなかから息を吸い上げるイメージがつかめたら、今度は太ももあたりから息を吸い上げるイメージを持ってください。「肺」から「おなか」そして「太もも」です。もちろん本当に太ももで呼吸するわけではないので、あくまでイメージの世界です。腰がどっしりとしてくるように感じませんか。

──最初はなかなかイメージできませんでしたが、徐々に太ももに意識が集まって腰がどっしりと安定してきたように感じます。

ヨッシー 「太もも」からができるようになったら、最後に「足の裏」から息を吸い上げるイメージを持ってください。地面と接する「足の裏」から地球のエネルギーを吸い上げるイメージで行います。そうすると「足の裏」が地面に吸い付いて、安定したように感じませんか?

──そう言われてみるとそんな気がしてきました。

ヨッシー あくまでイメージの世界です。これを行うとリラックスするとともに、一種の瞑想状態に入り、集中力のアップや心の平静も得ることができます。

「グラウンディング呼吸法」でスイッチを入れて、しっかり集中してパッティングする

「グラウンディング呼吸法」でスイッチを入れて、しっかり集中してパッティングする

──何回くらい行えばいいですか?

ヨッシー 2~3回行えば十分でしょう。行うタイミングはティーショットなら順番待ちをしているティーイングエリアの外で、アイアンショットであれば、自分の打順が来る前に済ませておくことです。なぜなら、打つ前のルーティンにこれを組み込むとルーティン自体が長くなり過ぎてせわしくなり、逆効果になりかねません。慌てないためにも待ち時間のときに済ましておきましょう。

──ルーティンがやたら長い人に上手な人はいません。

ヨッシー そう思います。話が少しそれますが、ゴルフではテンポも非常に大事です。ミスをするとルーティンが長くなったり、スイングテンポが速くなったりしてどんどん調子を落としていきます。もし、ミスをしたら「グラウンディング呼吸法」でいったん心を落ち着かせ、普段通りのテンポでルーティンやスイングをするように心がけてください。

──早速試してみたいと思います。「ぴょんぴょんジャンプ」とはどのようなものですか?

ヨッシー もう一つの「ぴょんぴょんジャンプ」とは、その場でぴょんぴょんとジャンプをするだけのものです。3年前の日本女子オープンで当時まだアマチュアだった畑岡奈紗選手が初制覇したとき、待ち時間にぴょんぴょんと跳んでいるのを見てこれは良いと直感して、ジュニアの試合でも「グラウンディング呼吸法」と合わせて実践してもらっています。

──あの試合は私もテレビにくぎ付けになって見ていたのでよく覚えています。自分の順番を待つ間にぴょんぴょん跳ねていました。結構高く跳んでいましたね。この「ぴょんぴょんジャンプ」もリラックス法なのですか?

ヨッシー 畑岡選手がどのような目的で行っていたのかわかりませんが、私はアドレナリンが出ると思っています。チームプレーだと試合前に円陣を組んで気合を入れたりしますが、あれは集中力を高めるとともにアドレナリンを出してモチベーション、つまりやる気を出すためにやっているわけです。個人プレーでも例えばボクシングなんかはゴングが鳴る前にシャドーボクシングをして戦闘モードに入ります。バスケットボールなど瞬発力が必要な球技では声を出してガッツポーズをしたりしてアドレナリンを出しています。ゴルフでも瞬間的に力を出すティーショットやセカンドショットではアドレナリンが必要ですよね。そこで、ジュニアたちには「グラウンディング呼吸法」とともに「ぴょんぴょんジャンプ」をセットで行ってもらっています。

──セットにすれば効果は倍増になりますね。

ヨッシー そうです。ティーショットとセカンドショットは「グラウンディング呼吸法」と「ぴょんぴょんジャンプ」のセットでスイッチを入れます。そうしてリラックスした状態の中でもアドレナリンを出してモチベーションを上げてショットします。しかし、アプローチやパットでは「グラウンディング呼吸法」だけでスイッチを入れ、弓道のように落ち着いたメンタル状態で行うようにするのがよいと思います。

──「ぴょんぴょんジャンプ」は何回くらい行えばいいですか?

ヨッシー そうですね。高く3回ジャンプすればよいと思います。「グラウンディング呼吸法」を3回、「ぴょんぴょんジャンプ」を3回です。

──早速、次回のラウンドで試してみたいと思います。

(次回は11月23日に掲載予定。文:並木繁、写真協力:ヨッシー小山、協力:東宝調布スポーツパーク)

ヨッシー小山(小山佳恵) 2000年に米カリフォルニア州サンディエゴでゴルフを習い始め、あるドライビングコンテストで274ヤードを飛ばして女性ナンバーワンに。07年にシングルプレーヤーになり、08年に米LPGAティーチングプロの資格を取得、サンノゼを中心にレッスンを開始。米LPGA・A級ティーチングプロに昇格して11年に帰国、アマチュアを中心に指導し、15年から笠りつ子選手や藤本麻子選手のメンタルアドバイザーに就任。16、17年に米LPGA国際部門ジュニア・リーダー・オブ・ザ・イヤーを受賞、18年には米LPGA国際部門ティーチャー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
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