スペイン総選挙、与党過半数届かず 極右第3党に

2019/11/11 5:04 (2019/11/11 10:35更新)
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10日、総選挙で投票したスペインのサンチェス首相(マドリード郊外)=ロイター

10日、総選挙で投票したスペインのサンチェス首相(マドリード郊外)=ロイター

【マドリード=白石透冴】スペインのやり直し総選挙が10日に投開票され、サンチェス首相が率いる中道左派の与党、社会労働党は下院で第1党を守った。ただ首相続投に必要な過半数にはまたも届かず、政治の混迷が長期化する恐れが高まった。北東部カタルーニャ州の独立運動を批判して支持を得た極右ボックスが第3党に躍進した。

サンチェス氏は選挙後、ツイッターで「国の停滞を打開するため、全ての政党が責任を持って行動する必要がある」と発信し、自身の続投を支持するよう訴えた。

10日は上下院の選挙があった。首相を指名する下院(比例代表制、定数350)の開票結果によると、各党の議席数は社会労働党が120と改選前の123から減らした。連立交渉をする相手とみられる急進左派ポデモスも42から35に落とした。2党の合計は過半数には届かない。

伝統的な二大政党の一つ、中道右派の国民党は惨敗した前回の66から88まで戻した。極右ボックスは24から52まで2倍以上に勢力を伸ばした。同党は政権入りに向け右派をまとめようとする可能性があるが、右派勢力を足しても過半数には達しない。

残りの議席は、カタルーニャやバスクなどの少数政党が獲得した。過半数確保のカギを握る可能性もある。サンチェス氏は安定した政権づくりへの選挙にしたいと主張していたが、長引く政治の混迷を脱却する見通しが立つ結果にはならなかった。

投票を左右した大きな要因は、カタルーニャ州の独立運動への各党の対応だったようだ。10月に同州元幹部への反逆罪の適用を見送る最高裁判決が出たことで再び独立運動が盛り上がったが、対話路線をとるサンチェス氏は弱腰とみられて支持に影響した。

逆に独立運動を厳しく取り締まるべきだと主張した右派政党は議席を伸ばした。ボックスのアバスカル党首は「独立派のトラ同州州首相を逮捕しなければいけない」などと過激な主張を繰り返し、右派層の賛同を集めた。

サンチェス氏は4月の総選挙で第1党を取ったが、過半数確保には失敗した。ポデモスと連立交渉を重ねたが決裂し、憲法の規定によりやり直し選挙につながった。総選挙は4年で4回目となった。

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