参院予算委論戦のポイント

参院予算委員会の論戦のポイントは次の通り。
【2閣僚辞任】
福山哲郎氏(立民)菅原一秀前経済産業相と河井克行前法相の辞任に対し、どう責任を取るのか。
安倍晋三首相 国民の皆さまに大変申し訳なく、責任を痛感している。それぞれの行政分野で一つ一つの課題に結果を出すことで、国民の信頼回復に努める。
福山氏 任命権者として責任はどう取るのか。
首相 私は政策を前に進めていく責任を負っている。その責任を放棄するわけには決していかない。
福山氏 萩生田光一氏を文部科学相に任命した理由は。
首相 文教政策の専門家で、多くの自民党議員が認めている。まさに任にふさわしいと考えた。
【英語民間検定試験】
福山氏 英語民間検定試験を実施できる環境をつくれなかった責任は。
首相 グローバル人材を育成する上で英語は重要なツールだ。指摘された課題を克服できるよう、検討させたい。関係してきた皆さまに多大なご心配とご迷惑をお掛けした。そうした点は申し訳なく思っている。しっかりと準備し、受験生の皆さんも納得できるようなものにしていく上で、責任を果たしたい。
福山氏 大学入学共通テストの国語と数学に導入予定の記述式問題は採点に課題が多い。やめるべきだ。
萩生田光一文科相 採点がしやすい、きちんとした制度を作り上げる。
杉尾秀哉氏(立民)導入延期は、政権の都合で決めたのではないか。
菅義偉官房長官 そんなことは全くない。自信を持って受験生にお勧めできないことから、文科相の責任で決断した。
【河井前法相疑惑】
福山氏 河井氏が広島県内を自動車で移動中、秘書にスピード違反の運転を指示したとの報道があった。事実関係は。
武田良太国家公安委員長 広島県警で事実関係を確認し、適切に対処すると考えている。
【社会保障制度改革】
徳永エリ氏(国民)全世代型社会保障検討会議で、政府方針に異論を唱えた中西宏明経団連会長の発言を議事録から削除したのか。
首相 議事録として発表する際、相手側に確認し、その確認の上で議事録にするということだ。
山田修路氏(自民)事実関係を聞きたい。
西村康稔全世代型社会保障改革担当相 報道後に経団連事務局が中西氏に報告し「問題ない」との返事を得た。
【通商・経済政策】
山田氏 貿易交渉の成果は。
首相 環太平洋経済連携協定(TPP)、欧州連合(EU)との経済連携協定、日米貿易協定を合わせて、日本を中心に世界経済の6割を占める巨大な自由貿易圏が誕生した意義は、国際的にも極めて大きい。
浜田昌良氏(公明)今後の経済運営へ決意は。
首相 新たな経済対策の策定と、その実行のための補正予算案編成を指示した。2020年東京五輪・パラリンピック後も民需を中心とした自律的な成長を実現したい。国民が景気に、より安心感を持ってもらえるものにしたい。
【障害者政策】
東徹氏(維新)重度訪問介護のサービスが、就労中は受けられない。
加藤勝信厚生労働相 実態把握の全国調査をする。11月中にも速報的な集計結果を出したい。
【桜を見る会】
田村智子氏(共産)首相主催の「桜を見る会」に、首相や閣僚が自身の後援会関係者を多数招待しているのではないか。
首相 各界で功績や功労のあった方々を招いている。地元の自治会などで役員をしている方と後援会に入っている方が重複することもある。
〔共同〕