首相、英語民間試験の延期「申し訳ない」
参院予算委集中審議

政治
2019/11/8 20:00
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参院予算委員会は8日、安倍晋三首相と関係閣僚が出席し、集中審議を実施した。首相は2020年度開始予定の大学入学共通テストで英語民間試験の導入を見送ったことについて「政府として申し訳なく思う」と陳謝した。野党は見送りを決めた萩生田光一文部科学相に国語と数学の記述式問題も中止するよう求めたが、萩生田氏は応じなかった。

参院予算委で答弁のため挙手する安倍首相(8日)

参院予算委で答弁のため挙手する安倍首相(8日)

野党は6日の衆院予算委に続き8日の参院予算委で、英語民間試験の混乱をめぐり首相や萩生田氏の責任を追及した。

立憲民主党の福山哲郎幹事長は「延期の責任をどう考えるか」と迫った。首相は「準備してきた受験生、関係者に多大なご心配とご迷惑をおかけした」と述べた。「受験生からも納得できるものにし、責任を果たしたい」と強調した。

英語の民間試験は準備不足のため今後1年かけて仕組みを見直し、24年度に新たな試験を導入する。野党は20年度に導入予定の国語と数学の記述式問題も中止するよう訴えている。採点の公平性や受験生が出願前に実施する自己採点が難しいとの声があるためだ。

立憲民主党、国民民主党などがつくる共同会派は国語と数学の記述式問題の導入を中止する法案を来週にも国会に提出する方針だ。共産党も共同提出に加わる見通しだ。

福山氏は「自己採点と乖離(かいり)がある。不安を与えるだけだ」と批判した。自民党の山田修路氏も「改善できる点を改善しながら対応する必要がある」と注文を付けた。

萩生田氏は国語と数学の記述式問題は「入札で受注業者を決め、改善点は事業者に伝えている」と語り、既にある民間試験を使う予定だった英語との違いを説明した。採点者への事前研修や基準の擦り合わせを実施したうえで「採点しやすいきちんとした制度をつくりあげる」と語り、予定通り実施する方針を示した。

衆参両院の予算委は菅原一秀前経済産業相と河井克行前法相が相次ぎ辞任したことを受け、与党が野党の開催要求を受け入れて実施した。首相は2閣僚の辞任に「任命した者として責任を痛感している。国民に申し訳ない思いだ」と重ねて謝罪した。同時に「私の責任とは、国民に約束した政策をしっかり前に進めていくことだ」と述べた。

首相は萩生田氏に関して「文教政策の専門家だ。まさに任にふさわしい」と擁護した。政府は今国会で教員の働き方改革を進める教職員給与特別措置法改正案の成立を目指している。与党は英語試験を巡る混乱の早期幕引きを図るが、野党は今後も萩生田氏の追及を続ける構えだ。

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