サウジアラムコ、国内先行上場の打算
客員編集委員 脇祐三
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが、新規株式公開(IPO)の具体的な手続きに入った。12月中旬にサウジ証券取引所(タダウル)で同社株の取引が始まる見通しだ。とりあえず国内市場だけに上場する背景には、企業価値の評価をできるだけ高くしたいサウジ政府の思惑もある。国民のアラムコに対する信頼は絶大だし、公開時に取得する株をすぐに売らないよう国内の投資家に求めることで、高めの株価を維持しやすくなる...
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1976年から43年間、マーケットから戦争まで幅広く国際報道に携わりました。「春秋」や社説を書いていた時期もあります。在住経験があるのはカイロ、バーレーン、ウィーン、ロンドン。訪れた国は約80カ国です。中東と長くかかわってきましたが、人口増加と社会の構造問題、デジタル化と言論統制、SNSの普及と宗教の受容の変化、財政の持続可能性といった視点から、情勢分析を続けています。現在は客員編集委員。同志社大学嘱託講師。カバージャンル
経歴
活動実績
2020年12月9日
同志社大学と日経の連携科目「メガトレンドを読む」で「宗教・民族対立は乗り越えられるか?」講義
2020年9月17日
中東協力センターが開催した中東基礎講座で「経済の構造的課題とコロナ危機」について講義
2020年6月12日
同志社大学「日経講座 メガトレンドを読む」で「宗教・民族対立は乗り越えられるか?」講義
2019年2月21日
ミドルマネジャー教育センターで「どうなる、中東情勢」の講演
BSテレビ東京の「日経モーニングプラス」で月1回、月曜日に国際ニュースを解説
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