カンボジア野党指導者、入国できず EUが制裁判断で注視

アジアBiz
2019/11/8 16:14
保存
共有
印刷
その他

【プノンペン=大西智也】フランスに亡命中のカンボジアの野党指導者サム・レンシー氏は7日、自身が目指していた9日の帰国を断念した。経由地として想定していたタイ政府がカンボジアの要請で入国拒否を決め、航空機に搭乗できなかった。欧州連合(EU)は野党勢力への弾圧を理由に同国への経済制裁を検討しており、フン・セン政権のレンシー氏への扱いを注視している。

空港でタイへの入国が阻止されたサム・レンシー氏(7日、パリ)=ロイター

レンシー氏はカンボジアの旧最大野党、カンボジア救国党(CNRP)の党首を務めた。30年以上首相の座にあるフン・セン首相の政敵で、国内で一定の支持がある。2015年に逮捕状が出ており、救国党は17年に解散に追い込まれている。

野党の弾圧が続いていることにEUは懸念を強めている。武器以外の全品目を無関税でEUに輸出できる「EBA協定」の見直しを検討しており、20年2月に結論を出す予定だ。

カンボジアは総輸出額の約4割がEU向けで、大半が衣料品関連。フン・セン首相は主力産業の縫製業の最低賃金の引き上げを通じて貧困層の支持を集めてきた。EUが制裁に踏み切れば、輸出競争力が低下するのは確実だ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]