トランプ氏、ウクライナに「クリントン氏調査を」

2019/11/8 6:15 (2019/11/8 8:53更新)
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【ワシントン=中村亮】ウクライナをめぐるトランプ米大統領の不正疑惑に関連し、トランプ氏がヒラリー・クリントン元国務長官の不正調査を望んでいたことが7日、明らかになった。2016年の大統領選の政敵に対する調査をウクライナ政府に求めていれば、外交政策を個人的利益のために悪用した疑いが深まりかねない。

ケント米国務次官補代理は13日の公聴会に出席する=AP

議会下院の情報特別委員会は7日、ジョージ・ケント国務次官補代理の証言記録を公開した。証言によると、トランプ氏が20年の大統領選の有力候補のバイデン前副大統領に加えて「クリント氏の調査も望んでいる」と別の外交官から伝えられたという。具体的な調査内容は不明だが、トランプ政権は大統領選でクリントン陣営がウクライナ政府と共謀したと主張していた。

ケント氏は「米大統領が事実上の政治的な調査を要請することは米国が目指す腐敗撲滅の方針と大きく矛盾する」との見方を示した。トランプ氏を暗に批判する発言だ。「米国が旧ソ連諸国に求めてきた法の下の統治にも反する」との考えも示した。

ジュリアーニ大統領顧問弁護士が元駐ウクライナ大使マリー・ヨバノビッチ氏の召還に深く関与したことも明らかになった。ケント氏は同大使について「米国の私人などによって召還された」と証言した。私人はジュリアーニ氏を示す。同氏がバイデン氏に対する不正調査をウクライナ政府に働きかける環境を整えるため、非協力的とみられたヨバノビッチ氏の召還を画策した疑いが強まりそうだ。

一方、トランプ氏に追い風とみられる証言もあった。バイデン氏の息子ハンター氏が幹部を務めたウクライナのガス会社についてケント氏は「ビジネス界で最も透明性のある企業ではないとの評判だった」と説明。米国の開発金融機関にこのガス会社と連携しないよう助言していた。トランプ氏はガス会社からハンター氏が不正に利益を得た疑いがあると主張している。

ケント氏は13日のウクライナ疑惑に関する公聴会に出席する。トランプ氏は7日、公聴会について「偽りだ」とツイッターで非難した。証人となる外交官について「反トランプ主義者だ」と断じ、「この手続きを進めさせてはならない」と訴えた。

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