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井上尚弥、耐えて猛攻 勝負決めた11回ボディー

2019/11/8 1:25
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多くの者が聞くことはないと思っていた試合終了のゴングを聞いた。一撃必倒の両者の左フックが際どく交錯し、息をのむ瞬間が次から次へと押し寄せた36分間。5階級制覇王者のプライドを懸け、死力を尽くしたドネアの頑張りは目を見張るものがあった。その厚い壁を乗り越えた井上尚弥もまた、伝統の階級最強の男にふさわしかった。

8回、右まぶたを切りながらノニト・ドネアを攻める井上尚弥

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「簡単な試合にはならない」。そう繰り返して自らを引き締めていた井上尚の覚悟を試すかのように、試練が襲った。2回に右目の上をカットし「最終回までドネアがずっと2人に見えていた」。攻守に影響は大きく、いつになくパンチをもらった。2万人を飲み込んだ大会場に悲鳴がこだましたのは9回。ドネアの右ストレートにぐらつき、なりふり構わず相手にしがみついた。

どちらに転んでもおかしくない雰囲気も漂うなか、突破口を開いたのは左ボディーだ。11回、それまでなかなか出ていなかった得意ブローがレバーをえぐる。井上尚に背を向けて赤コーナーにへたりこんだドネア。"カウント10"で立ち上がった相手にKOこそ逃したが、華麗な若き王者のひと味違う、たくましさがのぞいた猛攻だった。

優勝杯のアリ・トロフィーを掲げる井上尚弥

優勝杯のアリ・トロフィーを掲げる井上尚弥

現代のレジェンドを下したリング上で、日本が誇る伝説のバンタム級王者、ファイティング原田氏から黄金のトロフィーを受け取った。各団体の王者が集い、階級最強を決するトーナメントは、スーパーフライ級時代に対戦相手に恵まれなかった井上尚を燃えさせた。1年に及んだ濃密な戦いは、日本の怪物を世界を代表するファイターへと昇華させた。

「この経験を生かしてまた頑張っていく」。弟の拓真を下したウバーリへの敵討ちも期す。「日本代表」としての戦いは続く。(山口大介)

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