医薬品の国内7~9月、キイトルーダ好調
米医薬サービス・調査会社のIQVIAは、2019年7~9月期における医療用医薬品の国内売上高(薬価ベース)を公表した。米メルクのがん免疫薬「キイトルーダ」が4~6月期に続いて首位となり、好調を維持した。

キイトルーダの売上高は373億円。免疫のブレーキを外してがんを攻撃させる薬で、国内ではMSDが製造・販売している。肺がん治療で最初に使う薬として承認を取得。18年12月の適応拡大で、より多くの患者に投与できるようになったことが拡販につながったようだ。

2位は中外製薬のがん治療薬「アバスチン」で321億円。3位は小野薬品工業などのがん免疫薬「オプジーボ」の270億円で、1~3位までをがん治療薬が占めた。
4位には米ファイザーの疼痛(とうつう)治療薬「リリカ」が252億円が続いた。
7位に入った英アストラゼネカの肺がん治療薬「タグリッソ」の伸びが大きい。売上高は224億円だった。タグリッソはがんの増殖に関わる「EGFR」遺伝子が変異した患者が飲む錠剤として16年に承認。18年8月に適応拡大が承認され、1回目の治療から使えるようになったことが影響したとみられる。