シーメンス、19年9月期11%減益 デジタル化需要減

自動車・機械
ヨーロッパ
2019/11/7 21:17
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【ミュンヘン=深尾幸生】独シーメンスが7日発表した19年9月期通期の決算は、純利益が前の期比11%減の51億7400万ユーロ(約6220億円)だった。高い成長を続けてきた工場のデジタル化などの「デジタル産業カンパニー」にブレーキがかかり、前年度に株式の売却益があった反動を補えなかった。世界経済の減速による投資抑制の影響を受けた。

2019年9月通期決算を発表するシーメンスのジョー・ケーザー社長(中)(7日、独ミュンヘン)

売上高は5%増の868億4900万ユーロ。収益性の指標としている産業部門全体の調整後EBITA(利払い・税引き・償却前利益)は1%増の89億8600万ユーロだった。

ミュンヘンの本社で開いた記者会見でジョー・ケーザー社長は「産業分野の競合の多くは業績見通しを見直したり生き残りに苦しんだりしているが、我々は違う」と堅調な業績に胸を張った。

ただ、カンパニー別では鉄道車両などの「モビリティー」と医療機器の「ヘルシニアーズ」以外の4カンパニーはすべて減益。自動車と機械業界向けは今後9カ月~1年間にわたって、売り上げ増が期待できないとしている。

20年9月期の業績見通しは、売上高はやや増加するとした。1株あたりの純利益は19年9月期の6ユーロ41セントに対し、6ユーロ30セント~7ユーロの範囲になるとみている。

シーメンスは5月にガス・電力カンパニーの分社・上場を発表。ケーザー社長は「シーメンスはもはや伝統的な複合企業ではない。3つの強い企業がひとつの生態系のなかで協力する」と述べ、産業とエネルギー、医療機器の3つの独立した企業体制に移行することを表明した。

6つのカンパニーからなる体制を4月に発足させたばかりだが、さらに構造改革を進める。シーメンス本体は製造業を主要顧客とする産業分野に特化する。仏アルストムとの統合計画が2月に白紙になった鉄道部門については分離・上場は計画せず本体に残すことも明らかにした。

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