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資生堂、純利益を実質下方修正 12月期、香港デモや韓国不買運動で

資生堂は7日、2019年12月期の連結純利益が前期比28~35%増の785億~830億円になりそうだと発表した。従来予想の830億円を上限に、最大で45億円の下振れ幅を持たせた形で、実質的な下方修正となる。香港のデモや日韓関係の悪化、日本の天候不順など世界各地で業績への逆風が吹いている。

売上高予想は4%増の1兆1340億円から1兆1390億円とした。従来予想から250億~300億円の引き下げとなる。下方修正の内訳は香港で50億~60億円、韓国で30億円と見積もる。

香港ではデモの影響で、中国本土から訪れる観光客の伸びが鈍化している。関係悪化が続く韓国では日本製品の不買運動が拡大し、資生堂もその影響を受けている。香港と韓国の7~9月期の売上高は2桁減となり、韓国では10月以降も影響が続いている。

稼ぎ頭の日本では、天候不順が販売を下押しした。7月の冷夏の影響で高収益の日焼け止めが想定ほど伸びなかったほか、9~10月に相次いだ大型台風の影響も出た。

外国為替市場で人民元やユーロに対し円高が進んだことも、円換算の売上高や利益の目減りにつながる。7日に記者会見したマイケル・クームス最高財務責任者(CFO)は「想定外の事象が相次ぎ、通期計画に遅れが出ている」と語った。

売上高の通期予想を引き下げた一方で、利益見通しの上限は従来予想のままとした。需要予測の精度を上げ、原材料調達や販売のロスを減らし、コスト低減をはかる。

同日発表した19年1~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比5%増の8466億円、純利益が13%増の724億円とともに同期間では過去最高になった。中国人向けに高価格帯ブランドの販売が伸び、免税店販売であるトラベルリテール事業も16%増収と堅調だった。日本では10月の消費増税前の駆け込み需要もあった。

一方、米州事業は振るわず、営業赤字が112億円と前年同期から16億円拡大した。メーキャップ「ベアミネラル」の不採算店舗の閉鎖を進めた。テコ入れのためこのほど米新興スキンケアメーカーのドランク・エレファントを傘下に収めたが、業績貢献は20年12月期以降となる。アジアへの依存を下げるためにも欧米事業の赤字脱却が課題となる。

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