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業績ニュース

東レ、純利益5%増 20年3月期下方修正 中国向け不振

企業決算
2019/11/7 20:30
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東レは7日、2020年3月期の連結純利益が前期に比べて5%増の830億円にとどまる見通しだと発表した。中国景気の減速などで繊維や樹脂の事業が振るわず、17%増の930億円としていた従来予想から100億円引き下げた。堅調に推移する米航空機大手ボーイング向け炭素繊維複合材料も来期以降、出荷ペースが減速する可能性が出てきた。

同日記者会見した阿部晃一副社長は「中国の景気減速の影響が業績に如実に表れており、しばらく事業環境が悪化した状況が続くとみている」と述べた。

売上高は2兆3300億円と前期に比べて2%減る見通しだ。従来予想は6%増の2兆5300億円だったが、一転して3期ぶり減収になる。主要5事業のうち、繊維、機能化成品、環境・エンジニアリングの3事業の業績見通しを下方修正した。

主力の繊維事業の売上高は6%減の9150億円、営業利益は9%減の660億円になりそうだ。国内の荷動きが低調に推移しているほか、海外でも縫製品やテキスタイルだけでなく、自動車向けなど付加価値の高い産業用途が落ちこんでいる。中国子会社の19年4~9月期の繊維事業の営業利益は2割減だった。

さらに樹脂や基礎原料など機能化成品の事業が振るわない。20年3月期通期の売上高は5%減の8250億円、営業利益は2%増の690億円にとどまる見通しだ。

家電に使われるABS樹脂や、リチウムイオン電池向けセパレーター(絶縁材)の出荷が計画を下回っている。自動車向けの高機能プラスチックや液晶ディスプレー向け部材も価格が下がっている。

これら2事業の不振が通期の売上高で1950億円、営業利益で160億円の下方修正要因になった。

一方、炭素繊維複合材料の事業は底堅く、4~9月期の営業利益は前年同期比80%増の107億円だった。航空機の機体や風力発電の羽根などの引き合いが強いという。原料の「アクリロニトリル」の価格が前年同期より2割ほど下がったことも利益を押し上げた。

ボーイングは10月、月産14機だった中型旅客機「ボーイング787」の生産ペースを20年後半から同12機に減らすと発表。同機の主要構造部材に使われる炭素繊維のほとんどを供給する東レにも影響が出るとみられる。

東レは20年3月期の炭素繊維複合材料の売上高を16%増の2500億円、営業利益を91%増の220億円とする期初計画は変えていない。ただ、来期以降について阿部副社長は「ボーイングから正式な連絡がなく、コメントしにくい。事実であれば業績への影響は避けられない」としている。

東レの株価は8月以降、787向けなど炭素繊維事業への期待で強含んでいたが、10月中旬の年初来高値848円から7%下落している。

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