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初貯金のオリックス・山岡、来季は2強に真っ向勝負

野球の勝敗のカギは投手が握っている。6カ月、143試合の長期戦で争うプロ野球では、「先発ローテーション」を形成する主力投手がチームの命運を左右する。オリックスの山岡泰輔(24)もキーマンの一人だ。

先発組には「休まず、ローテーションを守る」ことと、「貯金(勝ち越し)を作る」ことが求められる。今季の山岡は3月29日に開幕投手を務め、パ・リーグ閉幕2日前の9月27日までコンスタントに投げて13勝4敗の好成績を残した。

山岡は貯金を作りローテーション投手の役目を果たした

西勇輝が阪神、金子弌大が日本ハムへ移籍した今季のオリックス先発陣は危機的状況だった。その中で山岡は26登板、リーグ2位の170イニングを投げ貯金9を作った。勝率7割6分5厘はリーグ首位。チームが最下位に沈んだ中、防御率トップ(1.95)の僚友、山本由伸とともに数少ない光明だった。

山岡は2017年、東京ガスからドラフト1位で入団した。身長172センチ、体重68キロと小柄だが、速球とスライダーの切れは抜群。侍ジャパンの稲葉篤紀監督がほれ込んだ強気の投球が魅力的だ。

プロ入り後、8勝、7勝と勝ち星を挙げたが、1年目の17年は11敗、2年目は12敗して貯金を作れなかった。この両年ともシーズンを通してローテーションを守ったが、"借金"を作ったため、年俸は期待したほど上がらなかった。

年俸のためだけではない。先発投手は「10勝しても10敗する」ようだと信頼されないと知った。そのことが、貯金を作ることができる山岡を仕立てた。

気を使った起用、来季はなしに

相手打線との相性を考慮して、起用にも気を使ってもらった。1、2年目はどのカードにも起用されたが、打撃のいい西武、ソフトバンクにはなかなか勝てなかった。オリックス打線は、若い投手を援護するパワーを欠いた。

そこで最も安定感のある山岡を強打の両チームとの対戦から遠ざけ、残る3チームへ重点的に振り向けた。「逃げた」と見られたが、主力2投手が去ったチームが選んだ苦渋の選択だ。

3年目の今季は楽天に6勝1敗、ロッテに3勝無敗、日本ハムに3勝3敗。これに対して西武戦には4先発して勝敗がつかず、ソフトバンク戦の登板はなし。クライマックスシリーズ進出を狙った現実的対処だった。

オリックスは「がんばろうKOBE」の1995年、翌96年以来、23シーズンも優勝していない。この状況を断ち切るために、来季は「エース山岡」を日本一ソフトバンク、パ・リーグ2連覇の西武にもぶつけねばなるまい。山岡もその気でいる。

(スポーツライター 浜田昭八)

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