武田、独の新工場が完成 デング熱ワクチン製造へ

2019/11/7 11:59
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武田薬品工業はドイツの製造拠点に建設中のワクチン工場が完成したと発表した。新工場では熱帯地域で猛威をふるう「デング熱」のワクチンを製造する。設備投資額は1億3000万ユーロ(150億円超)。今後現地で新規に200人の従業員を雇用し、早期の稼働を目指す。

武田は革新性の高い医薬品やワクチンの開発を進めている(神奈川県藤沢市の研究所)

デング熱は蚊が媒介するウイルス性の感染症。重症化すると死に至る危険な感染症で、東南アジアや中南米では小児で重症化する例が多く死亡者が増えている。ここ数十年で患者数が劇的に増加しており、世界保健機関(WHO)によると年間4億人近くが罹患(りかん)していると報告。米国や欧州などでの感染事例も増えているという。

武田はデング熱に対する新規ワクチンを開発中で、すでに製品化前の最終段階にあたる第3相の臨床試験(治験)を進めている。4歳から16歳の健康な小児に対する有効性や安全性を評価しており、早期の実用化が期待されている。

新規ワクチンとしての許認可申請には供給体制の準備も不可欠となる。武田は2016年からドイツ・ジンゲンの医薬品製造拠点で、デング熱ワクチン専用の製造施設を建設していた。今回、薬液の調整や充填、包装などの製造準備が整ったことから、早期に試験製造を始めたい考えだ。

武田は山口県光市の光工場で国内向けのワクチンを製造している。ただデング熱ワクチンは武田として初となるグローバルでのワクチン販売となるため、新たな製造体制が不可欠と判断した。今後はドイツ・日本の2カ国でワクチンを生産していくことになる。

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