イラン、濃縮再開に着手 地下施設で対抗措置第4弾

2019/11/6 21:00
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【テヘラン=共同】イランは6日、核合意を離脱し制裁を再開した米国への対抗措置として、中部フォルドゥの地下施設でウラン濃縮再開の準備に着手した。今年5月から段階的に進めてきた「合意違反」の第4弾で、核開発がさらに進展する。ロウハニ大統領は、合意が定めたイラン支援を実現させるため欧州などと交渉を続けると強調したが、各国からは批判が相次いだ。

イランはウランの濃縮を拡大する(同国のロウハニ大統領)=ロイター

イラン原子力庁のカマルバンディ報道官によると、フォルドゥでの濃縮再開によって、低濃縮ウラン生産量は1日当たり計6キログラムに増加し、核合意以前の水準に近い値になる。濃縮活動の再開は7日午前0時(日本時間同5時半)の予定。

原子力庁によると、フォルドゥの施設には6日、濃縮ウランの原料となる六フッ化ウランのガスが搬入された。国際原子力機関(IAEA)査察官が立ち会ったという。

フォルドゥでの濃縮度は原発燃料並みの5%以下とする方針で、兵器級に近づく20%への引き上げは行わない。2015年に結ばれた核合意は、フォルドゥでの濃縮活動は15年間行わないと規定していた。

ロウハニ大統領は5日の演説で「われわれは問題の解決に向け、いくつかの国と舞台裏で交渉しており、これから加速する」と主張。多国間協議による事態打開は可能との認識を強調し、合意を逸脱した状態は「元に戻せる」と訴えた。

しかし、欧州連合(EU)は即座に懸念を表明、ラーブ英外相も「安全保障に危機を突きつける」と批判し「合意の完全な順守に回帰すべきだ」と要求した。

欧州各国にはこれまで、トランプ米政権による一方的な核合意離脱と制裁再開で経済的な苦境に陥ったイランに同情を示していた。だがイランの関与が疑われる9月のサウジアラビア石油施設攻撃や、段階的に進んだ合意規定違反を受け、同情は薄れている。

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